【11/19】脳脊髄液減少症の画像判定導入から1年

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脊髄液減少症の髄液漏れを画像で判定する診断基準を、国の研究班がまとめてから1年が経ったということで、進展をまとめた記事が掲載されました。

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脳脊髄液減少症:画像判定導入から1年 診断、治療法の向上模索- 毎日jp(毎日新聞)(リンク切れ)

▼脳脊髄液減少症とは

慢性疲労症候群(CFS)と似通った症状が表れるため、このブログでも何度か取り上げている病気です。慢性疲労症候群(CFS)と診断されても、脳脊髄液減少症の治療によって回復する場合があります。

両者の大きな違いは、「頭を上げていると頭痛がひどくなり、横になっているとよくなる」起立性頭痛ですが、「発症から時間が経過すると明瞭でなくなることも」あります。脳脊髄液減少症について詳しくは以下のエントリをご覧ください。

【7/5 FNNニュース】「あなたの頭痛 大丈夫?原因不明は“髄液漏れ”か」まとめ

画像判定の診断基準導入から一年

脳脊髄液減少症に関する最近の進展は以前、以下のエントリにまとめたとおりです。

2011年10月、厚生労働省研究班によって画像判定をベースとした診断基準が導入され、画像診断によって異常が見られる患者は特に「脳脊髄液漏出症」と呼ばれることになりました。

2012年5月からは、それら診断基準に適した人のみを対象に、自己血を用いた「ブラッドパッチ療法」が、保険診療との併用を認める先進医療として承認されました。

しかし、画像診断で異常が見られる患者は2割程度にすぎず、残る8割は対象から外れることが、憂慮されていました。

【8/16 日経】脳脊髄液減少症の最近の3つの進展  

「研究班の基準に合致しなくても

今回のニュースでは今年10月17日にあった日本脳神経外科学会学会の学術総会の報告が紹介されています。

日本脳神経外科学会第71回学術総会「脳神経外科という医学 -医学に育ち医学を伸ばす-」

  脊髄液減少症の第一人者、国際医療福祉大熱海病院教授の篠永正道先生の報告によると、従来の予想通り、患者57人のうち国の研究班の診断基準に当てはまる人、つまり画像診断で異常が見つかった人はわずか30%に過ぎませんでした。

おのおのの診断基準の場合にばらつきがあり、以下のような結果だったそうです。
◆研究班の基準…30%
◆国際頭痛学会の基準…2%
◆国際頭痛学会の基準の改定案…50%
◆日本脳神経外傷学会の基準…10%
◆脳脊髄液減少症研究会の基準…52%

これを受けて、脳脊髄液減少症の今後について、このようなコメントが寄せられています。

「研究班の基準に合致しなくてもブラッドパッチの効果がある患者はいる。多くの患者をいかにして救済するかが課題だ」

「国の研究班の診断基準は、典型例を確実に診断するためのもの。この基準に合致しない症例が存在することが数多く報告されている。典型例でない人の診断には、今後も十分な研究が必要だ」

今回の学会では、すでに新たな診断基準も提唱されたそうです。まだまだ不備はあるとはいえ、現在は過渡期であり、今後の進展に注目することになりそうです。そして単なる基準によって、苦しむ人がふるい落とされてしまう事態だけは避けてほしいところです。

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