CFS治療薬として期待されるアンプリジェンとは? 最近のアメリカでの動向

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性疲労症候群(CFS)の治療薬として期待されていたrintatolimod(商品名:アンプリジェン)についてのニュースが掲載されました。英語ではかなり報道されているようです。このエントリは下記日本語有料記事ではなく、英語記事のつたない読解にもとづいて書いています。わたしは英語はあまり分からないので、正確性は保証できません。

はてなブックマーク - BioToday - Hemispherx社の慢性疲労症候群薬承認をFDA諮問委員会が支持せずBioToday - Hemispherx社の慢性疲労症候群薬承認をFDA諮問委員会が支持せず

ニュースは主に、諮問委員会が8-5の反対票で、Hemispherx社のアンプリジェンの承認を支持しなかったことを伝えているようです。通常、政府機関は諮問委員会に従いますが、従う義務はありません。

アメリカ大統領がCFS/ME研究を奨励しており、ほかに薬がない現状を考えると、承認される可能性はまだあるとしている記事もありました。最終的な決定は2013年2月2日にくだされるようです。

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CFS治療への期待が寄せられる免疫調節薬

アンプリジェンは合成して造られた、二本鎖のRNAです。本来人体には存在しないものなので、外から病原体が入ったように見せかけ、免疫を活性化させることができます。つまり慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)としても知られるCFSに機能することになります。

アンプリジェンは1960年代から研究され、90年代初期にはCFS治療薬としてすでに知られていました。治験段階の薬として期待が高まっていましたが、肝臓などへの副作用のため、米国食品医薬品局(FDA)が使用を取りやめた過去があります。

その後も何度か話題にはなるものの、アンプリジェンはCFS治療薬として一般に認められるには至っていません。特に重症患者に効果があるといわれることもあるので、何らかの形で製品化をしてほしいと、望まれつづけている薬です。

ほかにノルウェーではリツキサン(リツキシマブ)がCFSに効果があるとして承認を待っているそうです。リツキサンは代表的な抗癌剤として、日本を含め世界中で用いられており、自己免疫疾患への応用も期待されています。

慢性疲労症候群での生物製剤の効果 : 腰痛、肩こりから慢性広範痛症、線維筋痛症へ           ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広

アンプリジェンとリツキサンは、どちらも免疫調節薬として、慢性疲労症候群(CFS)への効果が期待されているということになります。CFSと免疫低下の関係については、先日のニュースで詳しく報道されました。

  アンプリジェンは、日本では研究用としてインフルエンザの経鼻接種ワクチンに用いられたりしたようですが、肝心のCFS治療薬としては音沙汰がなく、あとから現れた還元型コエンザイムQ10のほうが今のところ話題になっています。

先立って、線維筋痛症の薬リリカ(プレガバリン)が保険収載されたことがニュースになりました。必ずしも万人に効果がないとしても、その病気のための薬が保険適用されているかどうかは、病気が社会的に認められるかどうかに影響します。

慢性疲労症候群(CFS)については、免疫機能不全やミトコンドリア機能不全など、さまざまな方向から治療薬が模索されてきました。万人に効く治療法でなくても、承認された薬がいくつか登場して、治療薬を選択できるまでにはなってほしいところです。

▼2013/2/6追記
昨年の時点で支持が得られていなかったため、承認の可能性はほぼないとされていましたが、残念ながら、その決定は覆らなかったようです。

はてなブックマーク - BioToday - Hemispherx社 慢性疲労症候群薬AmpligenがFDA承認されずBioToday - Hemispherx社 慢性疲労症候群薬AmpligenがFDA承認されず

▼2016/08/29追記
アルゼンチンでのトライアルの結果、世界初のCFS治療薬としてアルゼンチン国内で正式に承認されたそうです。今後、アメリカでの承認なども目指していくとされています。

アンプリジェンが世界初のCFSの治療薬としてアルゼンチンで販売承認 | いつも空が見えるから

 
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