【11/12】CFS患者のXMRVと輸血について

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2012年11月12日に、一時期議論を呼んでいたCFS患者とレトロウイルスXMRV(Xenotropic murine leukemia virus-related virus)についての論文が公開されていました。国立感染症研究所・血液・安全性研究部・室長の浜口功氏が執筆しています。

XMRVと輸血XMRVと輸血

 

 

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CFS患者とXMRV

XMRVは2006 年に米国で前立腺がん患者の前立腺組織より発見された新規ヒトレトロウイル

スです。2009 年には慢性疲労症候群(CFS)に関与する可能性も報告され,輸血による感染が危惧される事態となりました。

それを受けてカナダ、ニュージーランド、オーストラリア、イギリスでは、CFS 患者からの献血制限が実施されました。しかし国内では、CFS 患者100人と前立腺癌患者26人の検査においてXMRVは陰性だったので制限は実施されませんでした。

その後、XMRV とCFS との関連を否定する報告が相次ぎました。最終的に同一検体を多数の施設で測定する共同研究が実施されたところ、論文に掲載された一部のデーターの信頼性が疑われ撤回されることになりました。

XMRVが健康な人に自然流行している可能性も指摘されていましたが、それも否定され、XMRVは当面の医学的脅威ではない、とされたようです。

子どもの身体表現性障害と摂食障害 (子どもの心の診療シリーズ 3)の巻末p248-255には、福井大学子どものこころの発達研究センター教授の友田 明美先生が執筆された、小児慢性疲労症候群(CCFS)についてのコラムが掲載されています。

コラムはCCFSを「それまで元気に過ごしていた子どもたちの日常生活がじわじわとあるいは突然に50%以上も障害されてしまう難解で悲劇的な現代病」と紹介していて、簡潔でわかりやすい内容です。

その末尾で、もしCFSとXMRVの感染が事実なら、新たな治療法が見つかる可能性がある、と期待が寄せられています。その期待が実現しなかった点は残念です。

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