「生活習慣病としてのうつ病」井原裕先生のインタビュー

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「医原病としてのうつ病」という論文や、近著生活習慣病としてのうつ病で話題になった、獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授、井原裕先生のインタビューが掲載されていました。

井原先生のことは前に【4/1-5】睡眠に関する6つの幻想―信じていませんか?で取り上げたので、この記事も興味深かったです。

うつ病の怪 「悩める健康人」が薬漬けになった理由 『生活習慣病としてのうつ病』 井原裕氏インタビュー WEDGE Infinity(ウェッジ)うつ病の怪 「悩める健康人」が薬漬けになった理由 『生活習慣病としてのうつ病』 井原裕氏インタビュー WEDGE Infinity(ウェッジ)はてなブックマーク - うつ病の怪 「悩める健康人」が薬漬けになった理由 『生活習慣病としてのうつ病』 井原裕氏インタビュー WEDGE Infinity(ウェッジ)

要点:

■なぜ気分障害が増加したか

患者数の増加と薬の市場規模の推移が正確に一致しています。うつ病キャンペーンによって「私もうつ病ではないのか」と思った人が病院に殺到した。その人たちに精神科医は処方箋を書いた。SSRIは飛ぶように売れた。

■SSRIの効果

2論文は、ともに抗うつ薬のうつ病への効果は、最重症例を除けば、プラセボとの比較優位性はないと結論付けています。

■なぜSSRIばかり使われるのか

患者さんが精神科医に求めているのは、「薬の自動販売機」ではありません。しかし、精神科医の中で精神療法を得意としている人は少ない。

■新しいタイプの患者が増えている

自らの意志でやって来る方々は、「悩める健康人」であって、「脳の病気」ではない。ところが、精神科医は「悩める健康人」と「脳の病気としてのうつ」とを区別することができません。

■生活習慣からうつになる場合の原因は?

私が「生活習慣病としてのうつ病」という言い方をする場合の生活習慣とは主に睡眠です。十分な量の睡眠を取り、なおかつ睡眠・覚醒のリズムを整えることで、自律神経のリズムやホルモンのリズムも整い、ストレスに対する対応力も上がっていく。そうすることで、うつだろうが、不安だろうが、不眠だろうがよくなっていきます。

■薬を使うべき重度のうつ病の区別

パソコンを使い、サイトにアクセスして、今この記事を読めている皆さんは、その大半が「悩める健康人」です。人生の苦悩は深いでしょう。でも医学的には重症うつ病とはいえません。

要約すると、うつ病キャンペーンの結果、今の精神科には、自分から進んで受診してくるという新しいタイプの患者が多くなっているそうです。

そのような患者は生活習慣からうつになっているのであって、薬を処方しても多剤処方になって問題が増えるだけであると危惧されています。

その生活習慣とは、主に睡眠不足であり、平日睡眠不足で過ごして、休日寝だめすると、時差ぼけ状態に陥り、それがうつ病のように見えているという論旨です。

井原先生は、睡眠を重視しているようですが、個人的には、食事の生活習慣による低血糖症によるうつ状態も「生活習慣病としてのうつ病」ではないかと思います。

不安・やる気が出ない…不安・やる気が出ない… 心の不調、食生活が影響  :日本経済新聞

井原先生は、獨協医科大学 | 子どものこころ診療センターも兼任しておられるようです。

不登校問題についても、三池先生たちと少し重なる考えを抱いておられて、不登校生徒が軒並み起立性調節障害(OD)と診断されることは疑問であり、睡眠不足や睡眠相後退症候群を治せば回復すると見ているようです。

もちろん、中には重度のうつ病や、睡眠が原因であってもなかなか治らない慢性疲労症候群もあるのですが、身体の不調に面したら、まずは睡眠は足りているか、概日リズムは正常かを考えてみると良いかもしれません。

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