慢性疲労症候群(CFS)のタイプ分け―20種類以上の原因

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たしとあなたは同じ慢性疲労症候群(CFS)という診断名かもしれません。

しかしそれは、症状が似通っていることを示しているにすぎません。慢性疲労症候群(CFS)の原因は人によってさまざまであり、効果のある治療法も人それぞれです。

このブログでは、開設当初から現在に至るまで、慢性疲労症候群(CFS)のさまざまな原因をなるべく偏見なく調査してきました。その結果、かなり多くの種類に分けられるように思えます。

細かく見ていくと、他にもあるかもしれませんし、わたし自身の無知ゆえの見逃しがあるとは思いますが、このエントリではひとまずのところ20種類+αにまとめたいと思います。

 

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20種類+αのタイプ分け

自分がどのタイプかは、

特定の原因で突然発症するもの
原因が思い当たりにくく、ゆるやかに発症するもの
環境を変えると症状が変化するもの
子ども時代に素因があるが、成長してから症状が出るもの

に分けて考えると区別しやすいかもしれません。もちろん以下の原因はどれか単独で存在するのではなく、複数が互いに関係しあっている場合もあります。

1.広い意味での慢性疲労症候群(CFS)

一般に、さまざまな精神的・身体的ストレスが重なりあって、神経・免疫・内分泌系のバランスが崩れることが慢性疲労症候群(CFS)の原因とされています。過労からCFSになる人もいれば、化学物質などの暴露がきっかけになる人もいます。

広い定義なので、原因は定かではなく、以下のいろいろなタイプを含んでいる可能性があります。まずはこの一冊を読むのが定番です。

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2.ウイルスによる感染後CFS

慢性疲労症候群(CFS)の研究は、アメリカネバダ州インクラインでの集団発生から始まっているので、当初からウイルスとの関係が取り沙汰されてきました。

例えば、エプスタイン・バーウイルスやヒトヘルペスウイルス、マウス白血病ウイルスなどとの関連が調査されています。ある人たちの症状には、抗ウイルス剤が効果的だったという話もありました。

しかし日本のCFS患者は、ウイルス感染が契機となったケースはそれほど多くないと言われています。最近の患者の実態調査では、感染後CFSは18%に過ぎませんでした。主治医は、実際にはもう少し少ないかもしれないとも話していました。

(※2015/04/23追記
慢性疲労症候群の2014年の実態調査によれば、感染や発熱がきっかけでCFSになったと述べる人がかなり多かったようです)

ただし、慢性疲労のメカニズムそのものに、昔から潜伏感染しているヒトヘルペスウイルスなどが関わっている可能性はあると言われています。

他の原因によって免疫力が低下していたために、潜伏感染しているウイルスが再活性化し、それに対抗するため免疫物質(TGF-βやインターフェロン)が絶えず放出されていることが、疲労感として表れているということです。

後述しますが、脳内に潜伏感染しているヒトヘルペスウイルスの再活性化によって、発達障害や慢性疲労症候群(CFS)が生じるという説もあるようです。

そのような意味では、慢性疲労症候群(CFS)のみならず、うつ病などの精神疾患のメカニズムにも潜伏感染しているヘルペスウイルスが関係している可能性があるようです。統合失調症や双極性障害とボルナ病ウイルスの関係も指摘されていました。

ウイルス感染を契機としたCFSのアメリカでの研究については、以下の邦訳書が参考になります。

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3.菌の感染によるCFS

細菌の感染が慢性疲労症候群(CFS)につながる場合もあります。よく知られているのは、Q熱の原因であるコクシエラ菌です。この場合はQ熱感染後疲労症候群(QFS)と呼ばれます。

わたしの知り合いにはライム菌感染から、CFSとFMになったらしい人もいます。ライム菌によるライム病は外国ではCFSの類似疾患としてよく挙げられます。

また菌の感染によるものでなくても、腸内カンジダ菌の増殖など、腸内細菌叢の問題が症状を引き起こす場合もあります。腸内にカンジダ菌が存在するのは正常ですが、何かの原因でコントロールが利かなくなって増殖すると、さまざまな不定愁訴を引き起こすそうです。

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4.自己免疫性疲労症候群(AIFS)

慢性疲労を訴える子どもたちの半数に特殊な自己抗体が検出され、自己免疫疾患の診断には当てはまらないものの、不定愁訴を訴えることから、自己免疫性疲労症候群(AIFS)と呼ばれています。

また、自己免疫性の自律神経失調症もあるそうです。

起立性低血圧などを伴う「自己免疫性自律神経調節障害」(AAG)は免疫治療で改善 | いつも空が見えるから

 

自己免疫疾患は、どれもひどい疲労感を特色としています。先進国に特に多いので、西洋病とも呼ばれるそうです。遺伝的特質に加え、先進国にしかない生活スタイルが関係しているといえます。

例えば、化学物質への暴露や食品添加物、重金属などの影響があります。本来、自然界にないものに休みなく触れ続けることで、敵か味方かを判断する免疫系が混乱し、自分を攻撃するようになるのです。

自己免疫の混乱による疲労については以下の書籍が詳しいです。このブログでの書評はこちら

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5.化学物質過敏症(CS)・シックハウス・シックスクール

化学物質への暴露を契機に発症したり、学校や家など特定の場所のみで悪化したりする場合は、化学物質過敏症による慢性疲労かもしれません。

化学物質が原因であれば、特定の化学物質を避けたり、自然食品に切り替えたり、転地療養をしたりすることによって症状が改善する可能性があります。

しかし他の原因がある慢性疲労症候群(CFS)でも、化学物質への過敏性が生じることがあります。そのため、慢性疲労症候群(CFS)と化学物質過敏症(CS)は中枢性過敏症候群(CSS)という同じカテゴリにまとめられるのではないかと言われています。

化学物質過敏症については以下の書籍がわかりやすかったです。

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6.線維筋痛症(FM)

線維筋痛症(FM)と慢性疲労症候群(CFS)を分ける意味はあまりないかもしれません。診断基準でも、重複を認める疾患として名指しされています。

疲労が強ければ慢性疲労症候群、痛みが強ければ線維筋痛症となりますが、実態調査によると、「CFSと線維筋痛症の合併であると想定される群において[重症度が]有意に高い」ことが指摘されています。

痛みが強い場合は、線維筋痛症の専門医の治療も受けることで、症状の緩和を目指す必要があることがわかります。

線維筋痛症もやはり、化学物質過敏症と同じく、ヤーヌスの中枢性過敏症候群(CSS)の一つの分類されています。線維筋痛症について詳しくは、CSSについても書かれている以下の本が参考になると思います。

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7.脳脊髄液減少症

おもに事故や外傷後に慢性疲労症候群(CFS)になった場合は脳脊髄液減少症を疑います。横になると症状が和らぎ、立ち上がるとひどい頭痛がするという特徴がありますが、慢性化するとあまり特徴的ではなくなるそうです。

脳脊髄液が減少していることは、頭部MRI(※矢状断)によって、漏出していることは、RIシンチグラフィーによって判別できます。

事故や外傷によって、髄液が漏れだしていない場合、つまり、いわゆる「脳脊髄液漏出症」ではない場合でも、慢性疲労のメカニズムの一部として脳脊髄液の「減少」が関わっている可能性が指摘されていますが、今のところは各人が検査してみるほかないでしょう。

なお、慢性疲労症候群(CFS)の専門医は、基本的に脳脊髄液減少症とCFSは併存しない別の病気という認識を持っているようです。その点はcfs2009aomoriさんのブログに書かれています。

CFSと脳脊髄液減少症~その①|摩訶不思議なCFSの世界 ~慢性疲労症候群~CFSと脳脊髄液減少症~その①|摩訶不思議なCFSの世界 ~慢性疲労症候群~

 

脳脊髄液減少症について詳しくは、第一人者による以下の書籍をおすすめします。このブログでの書評はこちら

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8.起立性頻脈症候群(POTS)

子どもの慢性疲労の場合には、思春期に伴う自律神経の乱れによる、起立性調節障害(OD)が関わっています。ODには近年発見されたものを含め、6つほどサプタイプがありますが、そのうち起立性頻脈症候群(POTS)は疲れやすさが目立つそうです。

起立性調節障害と子どもの慢性疲労症候群(CFS)の境目は不明瞭ですが、起立性調節障害のような自律神経症状は身体のアラームとして、比較的初期に現れる症状だと言われています。不登校状態になり、慢性化すると自律神経症状が消えてしまうからです。

起立性調節障害の一部は大人になっても残りますし、成人の慢性疲労症候群(CFS)の疲れやすさにも起立性頻脈などの自律神経症状が関わっていると言われています。

起立性調節障害(OD)にしても慢性疲労症候群(CFS)にしても、生まれつき心臓が小さいスモールハートが関係していることが指摘されています。慢性疲労症候群(CFS)の循環器異常については三羽先生が研究しておられます。

【6/16】慢性疲労症候群(ME/CFS)の27%は体位性頻脈(PoTS)を持っている| いつも空が見えるから【6/16】慢性疲労症候群(ME/CFS)の27%は体位性頻脈(PoTS)を持っている| いつも空が見えるから

 

また、常に血圧が低い低血圧の人や、安静時でも心拍数が高い人は体質的に疲れやすいと言われています。

起立性調節障害(OD)について詳しくは、以下の書籍がイラスト入りで、わかりやすく書かれています。このブログでの書評はこちら

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9.放射線被曝による慢性疲労

放射線被曝による慢性疲労について、ネット上に存在する極端な意見すべてを信じることはできません。

しかしチェルノブイリ事故の後に慢性疲労症候群(CFS)がみられたことは事実ですし、何より、わたしの知り合いに、慢性疲労症候群に極めて似た症状に長年苦しんだ被爆者の方がいました。

慢性疲労症候群(CFS)はさまざまな身体的・心的・生物的・化学的ストレスにさらされることで発症しますが、極度の放射線被曝もそのようなストレスのひとつとなりうるのだと思います。このブログでの解説記事はこちら

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10.副腎疲労症候群

副腎疲労症候群は1990年にジェームズ・L・ウイルソンによって提唱された概念です。

さまざまなストレスや偏った食生活によって、副腎の機能が低下した状態。副腎の機能が著しく低下している場合は、アディソン病といいますが、そこまで至らなくとも、機能が低下している状態をいいます。

副腎疲労症候群は副腎から放出される抗ストレスホルモンである、コルチゾールやDHEAの測定で判断することができます。

一般の病院で行われている検査では、基準値内と出るかもしれませんが、普通の人より低値です。より詳しくは、唾液中コルチゾールの日内変動などを調べるそうです。

治療法としては、生活習慣を正すこと、塩分を摂ることのほか、高濃度ビタミンC点滴療法や、DHEAの服用などがあります。

詳しくは以下の本が参考になります。このブログでの書評はそのうち書くつもりです。(追記:書きました。記事はこちら)

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11.重金属の蓄積

例えば歯科治療に用いられていた詰め物(アマルガム)や、魚に蓄積された水銀が原因で、慢性水銀中毒になり、アレルギー疾患や慢性疲労症候群、線維筋痛症と似た状態になることがあるようです。

水銀を除去したり、食生活を変えたりすることで、慢性疲労症候群が改善した例があるそうです。

ただし、ワクチンに含まれる水銀と自閉症との関係は一般には否定する研究が多くあります。さまざまな思惑がからむ分野なので、真偽はよくわかりません。

重金属が自己免疫に及ぼす影響については、先述の免疫の反逆にも載せられています。

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12.無反応性低血糖症や栄養面の問題

慢性疲労症候群(CFS)には、血糖値の調節異常や栄養素の欠乏といった食生活が関係しているかもしれません。その場合には、分子整合栄養医学(Orthomolecular-nutrition-and-medicine)の観点からの治療が功を奏します。

特に常にだるさを特色とする血糖値の調節異常は無反応性低血糖症と呼ばれています。これは五時間糖負荷検査という特殊な検査で確かめることが可能です。

また各種栄養素の欠乏や、適切に栄養素を吸収できないリーキーガット症候群という腸管壁の問題が関係している可能性もあります。

食物による血糖値の調節異常や栄養素の不足ではなく、特定の食物の隠れアレルギー、つまり、すぐに反応が現れるIgE抗体のアレルギーとは異なる、IgG抗体の遅延性アレルギーが関係していることもあると言われますが、科学的根拠が十分ででないとする意見もあります。

以下の書籍は、これらに加え、次項で説明する遅延性フードアレルギーについても触れています。このブログでの書評はこちら

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13.胃食道逆流症(GERD)が関わっている慢性疲労

食事が原因となっている慢性疲労のひとつに、胃食道逆流症(GERD)によって睡眠の質が悪化することがあります。栄養素が不足していると考え、無理に食べたり、サプリメントを増やしたりすることがかえって逆効果になります。

慢性疲労を伴う胃食道逆流症の治療については松原先生が研究しておられます。

松原英俊 医師,【慢性疲労症候群、胃食道逆流症(特に食道外症状)】,『慢性疲労症候群』,康生会クリニック(医仁会武田総合病院グループ)-総合診療科(まつばらひでとし,) | 名医を探すドクターズガイド松原英俊 医師,【慢性疲労症候群、胃食道逆流症(特に食道外症状)】,『慢性疲労症候群』,康生会クリニック(医仁会武田総合病院グループ)-総合診療科(まつばらひでとし,) | 名医を探すドクターズガイドはてなブックマーク - 松原英俊 医師,【慢性疲労症候群、胃食道逆流症(特に食道外症状)】,『慢性疲労症候群』,康生会クリニック(医仁会武田総合病院グループ)-総合診療科(まつばらひでとし,) | 名医を探すドクターズガイド

 

また、具体的な対策については清さんのブログ逆流性食道炎(胃食道逆流症)・慢性疲労症候群(CFS)の治療方法~寝たきり状態から社会復帰へ~が詳しく、いつも参考にさせていただいています。

個人的な意見として、甲田療法が奏功するのもこのタイプかもしれません。もっとも、甲田療法の食事によって、腸内フローラが整えられるなど、別の効果も期待できます。

甲田療法の食事については、経験談も多く含まれる以下の本を参考にしてください。

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14.腱膜性眼瞼下垂

日本人特有のひとえまぶたが原因で、常に交感神経が優位となり、慢性的な疲労が生じることがあるそうです。

まぶたを開けるための腱膜が伸びてしまうと、代わりにミュラー筋を使ってまぶたを開けることになります。ミュラー筋は固有知覚(あくびや貧乏揺すりと同じ)を出して脳を覚醒させます。常に無理をしてまぶたを開けているので過緊張状態になります。

無理をしてまぶたを開けているのは、遺伝的にひとえまぶたの人であり、額のしわ、濃い法令線、カラスの足跡などが目立つ顔立ちになるそうです。

下記の本には、手術をしなくても、まぶたをセロテープで留めてミュラー筋を休ませることで症状が改善するという簡単な判断方法が載せられています。

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15.概日リズム睡眠障害をともなう生体リズム異常

子どもの慢性疲労症候群(CFS)の多くは、難治性の概日リズム睡眠障害を伴う生体リズム異常であると言われています。

受験勉強やストレス、ネット依存などにより、睡眠不足症候群(BIISS)の生活を続け、ある時点で朝起きられず夜眠れない睡眠相後退症候群(DSPS)を発症します。一日の総睡眠時間は10時間を超え、回復には数年を要します。

子どもの慢性疲労症候群(CFS)は大人のCFSに比べ、比較的回復しやすいそうです。しかし次項に挙げる発達障害などの要因を伴う場合、回復しないまま不登校から引きこもりに移行し、長期化する例も多いと言われています。

この生体リズム異常を伴う慢性疲労症候群(CFS)のメカニズムは、過労死の場合と似通っているとされ、「学校過労死」の別名を持ちます。

発達障害の背景をもつ子どもが発症しやすいだけでなく、発達障害のない子どもが発症した場合でも発達障害に似た症状になることから、睡眠障害と発達障害には何らかの因果関係があると見られています。

子どもの慢性疲労症候群(CFS)および概日リズム睡眠障害について詳しくは以下の書籍をご覧ください。このブログでの解説はこちら

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16.オーバートレーニング症候群

筋肉の超回復を無視した激しい運動を休みなく続けることによるオーバートレーニング症候群も、臨床的には慢性疲労症候群(CFS)と同等だと言われています。

運動も決して身体だけで行っているものではなく、脳の中枢神経をフル活用する活動なので、休みなく行えば過労死に近い状態になるのです。

近年では、サッカー選手の森崎兄弟が、兄は慢性疲労症候群(CFS)、弟はオーバートレーニング症候群を発症し、闘病の末乗り越えたということでニュースになりました。

子どもの慢性疲労症候群(CFS)では、理不尽な指導による部活動が原因の場合があることが知られています。このブログでの関連記事はこちら

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17.発達障害やHSPによる過敏性

発達障害を持つ人は、極めて疲労を感じやすい場合があります。特に慢性疲労症候群(CFS)と診断される人にはADHDの不注意優勢型が多いとされています。ADHDの治療によって疲労感が和らぐ人もいるようです。

発達障害があると、脳が興奮しやすく、上記の生体リズム異常に陥りやすい可能性があります。また情報を選別する脳のフィルター機能が弱いため、不快刺激を隔離しておくことができないのでは、という意見もあります。

詳しくはこのブログの以下の記事を参照してください。

【3/20】ADHDの子どもは慢性疲労症候群になりやすい?ADHDの人は若くして慢性疲労症候群(CFS)になりやすいはてなブックマーク - 【3/20】ADHDの子どもは慢性疲労症候群になりやすい?

 

このような脳の興奮しやすさには、生まれつきの感受性り強さであるHSPが関係しいる可能性もあります。人一倍敏感な体質のせいで、普通の生活でも刺激が過剰で、疲労が蓄積しやすいということです。

生まれつき敏感な子ども「HSP」とは? 繊細で疲れやすく創造性豊かな人たち | いつも空が見えるから

 

日本の三池輝久先生は、乳幼児期から症状が現れる自閉症と、学童期になってから発症する子どもの慢性疲労症候群(CCFS)は、どちらも睡眠障害が関係する脳機能の障害なのではないかという説を展開しています。

また、詳しくは知らないのですが、アメリカでは、マイケル・ゴールドバーグ医師が、折れ線型の自閉症や、学童期になってから症状が出るADHD、そして慢性疲労症候群は同じ原因(潜伏感染しているヒトヘルペスウイルスの再活性化など)で起こっているという考えを提唱し、NIDS:神経免疫不全症候群と名づけているそうです。

発達障害と慢性疲労症候群(CFS)には共通する部分が多く、何かしらの関係がありそうです。

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18.虐待や災害などによる心的・身体的トラウマ

虐待や災害などによる心的・身体的トラウマも慢性疲労症候群(CFS)の発症に関与していると言われています。心的・身体的トラウマがあると、後天的に発達障害と似た状態になるため、上記二項目のような問題につながりやすいのかもしれません。

トラウマによって発達障害と似た脳機能の偏りが生じることは、さまざまな専門家により、第四の発達障害、発達障害としてのトラウマ関連障害、反応性愛着障害などの用語で、説明されています。

慢性疲労症候群(CFS)の患者は、虐待経験や心的・身体的トラウマを抱えている割合が高いことを示した研究も多くあります。

虐待の脳機能への影響については、以下の本が参考になります。このブログでの書評はこちら。トラウマと慢性疲労の関わりについてはこちらをご覧ください。

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19.不安定な愛着スタイル

また、たとえ虐待のようなひどい経験をしなくても、子ども時代の家庭環境やささいに思える経験が不安定な愛着スタイルを引き起こし、難病の下地となる可能性があるとも言われています。

重大な心的トラウマと異なり、慢性疲労症候群(CFS)の直接の原因にはならないかもしれませんが、これまでに取り上げた何らかの原因で慢性疲労症候群(CFS)になり、なおかつ治りにくい素因となる可能性があります。

詳しいことは、以下の書籍をご覧ください。このブログでの解説はこちら三浦先生のコメントも参考にしてください。

また、愛着スタイルとはなにかという基本的なことについては以下の書籍をご覧ください。このブログでの解説はこちら

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20.腸内細菌のバランス崩壊―免疫異常による脳の慢性炎症

最新の研究によると、慢性疲労症候群と腸内細菌叢の乱れ、そして脳の慢性炎症が関わっているらしきことが明らかになっています。

「衛生仮説」によると、身の回りを清潔する衛生改革が行われたことで、都市部では、菌やウイルス、寄生虫に暴露する機会が減り、免疫系のシステムが正確に育たなくなりました。

その結果、自己免疫疾患やアレルギー、自閉症などが増加しました。これらに共通している特徴は、腸内細菌叢の多様性が失われていることです。

免疫異常があると、脳に慢性的な炎症が生じやすくなります。そして慢性疲労症候群では脳の慢性炎症が確認されています。

また身の回りにあるありふれた菌、ウイルス、寄生虫などの感染によって、免疫異常が起きやすくもなります。

さらに、腸内細菌叢を整える糞便移植などで、慢性疲労症候群の症状が回復する場合があることも知られています。

現時点でかなり有力な説といえるでしょう。

なぜ自閉症は熱が出るとよくなるのか―脳の慢性炎症の原因は細菌や寄生虫の不在にあった | いつも空が見えるから

 

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その他の原因

ここまで慢性疲労症候群(CFS)のさまざまな原因について調べてきました。

以上の項目には、たとえ慢性疲労を生じる場合でも、よく知られた病気、検査で除外される病気は含めませんでした。その中には肝炎や甲状腺機能低下症、多発性硬化症や全身性エリテマトーデス、月経前緊張症や更年期障害、睡眠時無呼吸症候群などが含まれます。

湾岸戦争症候群のような、日本人とあまり関係ない問題も除外しています。

また、知識の不足から、幾つかの原因については、今のところは含めないことにしました。以下に列挙しておきます。

■身体のゆがみやコリによって生じる慢性疲労(たとえば頚性神経筋症候群)
■噛み合わせによる慢性疲労(顎関節症)
■冷房機器による慢性疲労(BUTS症候群:無自覚性両側耳管狭窄症候群)
寄生虫による慢性疲労

これらが疑われる場合には個人的に調査してみるようお勧めします。これらの治療によって良くなった方がいることは確かであり、その点を疑っているわけではありません。今後、いつの間にか記事に追記して、項目数が増えるようなこともあるかもしれません。

広い範囲を網羅しようと努めたために、本文中に正確でないところもあるかもしれません。正確でない点や、考え落としている項目も多々あるでしょうがご容赦ください。

いずれにしても、この記事を読んでくださった方が、自分の病気を分析して、少しでも治療・回復に近づくことができるよう願ってやみません。

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