CFSと付き合う一番のライフハック

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が来ると、寒いのはわずか数日で終わるだろう、と思って手をこまねいていますか。いいえ、むしろ、長く続くことを見越して、さまざまに冬支度を整えます。

わたしが、CFS歴20年の先輩から受けた最大のアドバイスは、「長期戦を覚悟しなさい」というものでした。

寒い夜は暖炉のそばで

わたしはこれまで、このアドバイスから意図的に目をそらしていました。長期戦に持ち込ませてなるものか、それまでに決着をつけてやると息巻いていたのです。でも、CFS歴10年オーバーした今なら、アドバイスが正しかったことを認めざるを得ません。

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長期戦を覚悟する

長期戦を覚悟して生活を組み立てるとは、息切れしないような新しい生活スタイルを身につけるという意味です。CFSにありがちなプッシュ・クラッシュ・サイクルに陥らないよう気をつけるということでもあります。

長期戦を覚悟して生活を組み立てるのは非常に難しいことです。すぐにでも治ってほしい、普段通りの生活をしてほしい、という周りの人の期待に沿わない生き方をすることになるからです。

周りの人たちからは良かれと思って、といろいろアドバイスされ、とやかく言われます。自分としても、こんな生活をしていて良いのだろうか、と思うことがあります。でも、周りの人の期待に添おうとするなら、CFSはより苦しいものになります。

 EvernoteCEOの一番のライフハック

ちょっと話は変わりますが、EvernoteのCEOのフィル・リービンが、以前、「一番のライフハックは?」と聞かれて、こんなことを答えていました。

『Evernote』のCEOフィル・リービンによるユーモアあふれる仕事術 : ライフハッカー[日本版]『Evernote』のCEOフィル・リービンによるユーモアあふれる仕事術 : ライフハッカー[日本版]はてなブックマーク - 『Evernote』のCEOフィル・リービンによるユーモアあふれる仕事術 : ライフハッカー[日本版]

リービン:僕にとってのベストライフハックは、ショートカットとは真逆で、時間の節約をしません。ただ、素晴らしいものであり、ずっと幸せな気分になって、長い目でみれば、生産性を高められます。

そのハックとは、フライト中は仕事をしない、というもの。寝ているか、ゲーム『Minecraft』をやっているか、仕事に関係ない本を読んでいるか、映画を見るか、物思いにふけるか。とにかく仕事はしません。

おかげで、日本までの13時間のフライトが、それはそれは楽しみなこと。もちろん、それ以外の時間はいつも仕事をしています。

フライトで生産性はいくらか失われますが、かわりにフライト前のゆううつな気持ちを取り除くことができます。

 

これは言い方を変えれば、いつもと違う状況では、いつもと同じことはしない違うことを楽しむ、というライフハックかもしれません。

飛行機の中で、普段と同じ仕事をしようとしても、生産性は限られています。同じように、CFSといういつもと異なる状況のもとで、健康なころと同じことをしようとしてもはかどりません。

わたしはいつの間にか、CFSのもとでも、健康な人と同じようにやろう、と頑張っていましたが、惨めな失敗に終わりました。

自分にとって、本当のライフハックとは何か、わたしは気づきました。それは、健康なころと同じことをやろうとすることではなく、病気のときにしかできないことを楽しむことです。

病気の今しかできないことを楽しむ

CFSのときにしかできないことを楽しむのが一番のライフハック。これは先に述べた、長期戦を意識して生活を組み立てる、ということと同じです。

さらにいえば、三池先生が著書の中でアドバイスしてくれていたことでもあります。フクロウ症候群を克服する―不登校児の生体リズム障害 (健康ライブラリー)にはこうあります。

小児CFSの本「フクロウ症候群を克服する―不登校児の生体リズム障害」(下)小児CFSの本「フクロウ症候群を克服する―不登校児の生体リズム障害」(下)

ここで考えたいことは「今までの生活とはまったくちがうことをやってみる度胸があるか」ということです。 (p181)

わたしはこの本を読んでから、この言葉がずっと心に掛かっていました。

「度胸があるか」と問いかけられているのは、興味深い点です。わたしには、今の今まで、周りの人の期待を押しのけて、これまでとまったく違うことやってみるという度胸がありませんでした。

ちょっと生活を変えるというのならともかく、病気の今しかできないことにのめりこむというのは、本当にそれでいいのだろうかと二の足を踏んでしまいます。

それに、病気の今しかできないことを見つけるのは、そう簡単なことではありません。人によって、できることは異なりますし、残っている能力も限られています。

わたしがよく見ているうつ病のサイトの人は、カメラがよい気分転換になっていると書いておられました。化学物質過敏症のブログの人は楽器を楽しんでいました。家庭菜園に喜びを見いだしている人もいます。

わたしの知り合いの中にも、ピアノを弾く習慣を大切にしている人や、紅茶を淹れるひとときを楽しみ尽くしている人、アロマに詳しくなった人などがいます。

おそらく、もし健康だったら、そんな時間を持つ余裕がなかったと思われる人たちです。みんな才能にあふれ、活発で、社会に必要とされていたからです。

わたしの場合、長期戦に備え、病気のもとでしかできないことを楽しむという一番のライフハックに気づくのが遅れました。でも、気づいて良かったと思います。

小心者ですし、柔軟さが足りないので、これからうまく実践できるかどうかはわかりませんが、時間をもらったと思って、今でしかできないことを楽しみたいと思います。

しっかり冬支度をして冬を迎えるなら、厳しい寒さも少しは和らいで感じられるかもしれません。一日一日が過ぎるのが早く思えるかもしれません。

詩人も言っています。

くすぶる炉の灰や火花のように
わたしの言葉を 人類のあいだにまき散らせ
わたしの口をとおして まだ目ざめぬ大地に

予言のラッパを吹きならせ! 西風よ
冬来たりなば 春遠からじ

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