2016年3月に改定されたME/CFS診断基準、最近の研究でわかった7つのこと

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性疲労症候群(CFS)の研究班のウェブサイトで、最新の研究総括が掲載されていました。

日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業 神経・筋疾患分野「慢性疲労症候群に対する治療法の開発と治療ガイドラインの作成」研究班 ホームページ

 

平成25-27年度「慢性疲労症候群の病因病態の解明と画期的診断・治療法の開発」研究班

平成27-29年度「慢性疲労症候群に対する治療法の開発と治療ガイドラインの作成」研究班による総括報告

PDFが載せられていたので、ざっと読んで、気になるところを書き出してみました。

具体的には、(1)CFSの実態調査、(2)改定された診断基準、(3)最近の研究でわかったこと について簡単にまとめています。

正式な診断名が、今後ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)に変わること、また起立性調節障害が症状の一つとして併記されたことなど、興味深い点がいろいろありました。

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CFSの実態調査

各研究総括のPDFには、CFS患者の実体を明らかにする、さまざまな調査について載せられています。まずは、それらのデータを幾つか見てみたいと思います。

25-27年度のPDFのページ数は赤字で、27-29年度のPDFのページ数は黒字で記しています。

痛みやうつ、思考力低下があると日常生活に強い支障

CFS を診療している全国 5 施設の患者 244 名を対象にした調査では、1 日中横になって生活している重症患者(PS 8-9)は全体の11.2%、精神疾患を併発している人は 51.8%、感染後に発症した人は 22.3%だったとのこと。

特に痛み、うつ、、思考力低下、循環器系の症状、知覚過敏、アレルギーなどを伴う場合に、日常生活に強い支障が出るが出ていることを示すFP( Fatigue-related problem scale)の値が高くなっていたそうです。(p5)

CFSが単に慢性疲労のみ、あるいは身体面のみの問題なのではなく、心身両面を含む、全身さまざまな症状と組み合わさって、生活を難しくしていることがわかります。

さまざまな治療法が試されている

平成 27年には、日本において CFS 診療を実施している代表的な医療機関である、大阪市立大学医学部付属病院、 名古屋大学医学部総合外来、 九州大学医学部心療内科、桑名市総合医療センターによる実態調査も行われました。

これらの病院に通院した、CFS 患者177 名(男性49名、女性127名、平均41.8歳、発病時平均29.1歳)についての実態調査では、初診時の平均 PS が5.3、会社や学校に復帰できた人が22%、軽作業も困難な状況のままの人は21.5%でした。

治療方法は、以下のような多様な方法が組み合わされて実践されていたようです。(p2)

■漢方薬(補中益気湯、六君子湯、当帰芍薬散、抑肝散、十全大補湯、葛根湯など)
■向精神薬( SSRI、 SNSI、睡眠薬、 NaSSA、抗不安薬など)
■鎮痛剤( NSAID、ノイロトロピン、プレガバリン、トラムセットなど)
■ビタミン・健康補助食品(ビタミン C、ビタミン B12、ビタミン E、CoQ10、カルニチンなど)
■認知行動療法
■運動療法
■鍼灸
■ヨガ
■アロマ治療
■湯たんぽ
■和温療法

さまざまな治療法を組み合わせた結果、大半の人はいくらか改善が見られますが、社会生活に完全復帰できる人はそれほど多くなく、重症のままの人もいて、CFSが非常に厄介な病気であることがうかがえます。

線維筋痛症(FM)と併発している人たち

東京医科大学による線維筋痛症とCFSを併発している患者の調査では、併発している割合は32.7%、同時発症例は30.8%、CFSを先に発症した例は46.2%、 線維筋痛症を先に発症した例は23.1%でした。(p6)

FMとCFSを合併する例はそれなりに存在し、疲労から痛みに発展する人も、その逆の人も存在することがわかります。言うまでもなく、両者を合併すると、生活は輪をかけて困難を極めます。

心療内科から見たCFS患者の傾向

九州大学心療内科による、心療内科に入院したCFS患者の発症前の要因には、 虐待12%、いじめ12%、 自傷21%、不登校12%、 両親の離婚21%、 発症前過活動33%、発症前感染45%発症前外傷9%、 発達障害3%がみられたそうです。

傾向としては、抑うつや身体症状、恐怖症性不安、自責的、解離性の転換症状、自分の健康状態について過度に気にして悩む傾向などがみられたそうです。(p5)

さまざまなストレス要因が発症と関わっていることがわかりますが、近年発達障害傾向との関係が示唆されている子どもの慢性疲労症候群と違って、発達障害や不登校の割合が少ないことを見ると、別の疾患群なのかもしれません。

これらの傾向はどちらかといえば、不安定な愛着スタイルの存在を示唆しているように思えます。

絶え間ない不安にとらわれた「絆の病」を抱える人たち―完璧主義,強迫行為,パニックなどの背後にあるもの
岡田尊司先生と咲セリさんの「絆の病」を参考に、「不安型」「とらわれ型」の愛着スタイルを持つ人の感情や葛藤の原因についてまとめました。

2016年3月に改定された「ME/CFS臨床診断基準(案)」

続いては、新しい診断基準についてです。

研究班のウェブサイトの平成28年度研究の項には、2016年3月に改訂された 「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)臨床診断基準(案)」が載せられています。

詳しい内容はリンク先を見ていただくとして、気になったポイントを幾つか取り上げたいと思います。

診断名はME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)に

近年、慢性疲労症候群(CFS)という病名は、誤解を招いたり症状が軽く見られたりするとして、病名を変更するべきだ、という論議が持ち上がっていました。

それについて検討した結果、正式な診断名は今後、ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)とされることに決まったようです。

 また、CFSの呼び名(病名)についても診断基準検討委員会において1年間かけて検討した結果、CFSというこれまでの病名は疲労という誰もが日常生活で経験している症状を病名として用いていることにより誤解や偏見を受ける可能性が高く、この問題点を早急に解消する必要性が指摘され、世界中の多くの医学会誌で用いられているME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)を用いることとなった。

 尚、今回の改定ではプライマリ・ケアを担っている医師が医療現場で用いる診断基準としての簡便性、利便性を考えてSEID基準を修正した臨床診断基準を提唱したことより、病名はME/CFS/SEIDとするべきであるという考えも示されたが、あまりに長い病名を医療現場で用いることは好ましくないという意見が多く、正式な診断名はME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)とし、略語としてME/CFS/SEIDを用いることも認めることとした。

2015年2月に、米国医学研究所が提唱した全身性労作不耐症(systemic exertion intolerance disease:SEID)は今回は正式な診断名として採用されることはなく、慢性疲労症候群また筋痛性脳脊髄炎という古くから馴染みのある名前が併記されることになったようです。

米国医学研究所が慢性疲労症候群の新しい名前「SEID」を提案!
米国医学研究所が慢性疲労症候群の新しい名称としてSEIDを提案したそうです。

起立性調節障害が症状の一つに

これまで、子どもの不登校と関連して、慢性疲労症候群との異同が議論されていた起立性調節障害(OD)が、正式に慢性疲労症候群の症状の一つとして記載されるようになりました。

以前にも起立性低血圧や起立不耐症という表記では書かれていましたが、国内で広く知られている起立性調節障害の表記にされてわかりやすくなっています。

Ⅰ.6ヵ月以上持続ないし再発を繰り返す以下の所見を認める
(医師が判断し、診断に用いた評価期間の50%以上で認めること)

1. 強い倦怠感を伴う日常活動能力の低下*
2. 活動後の強い疲労・倦怠感**
3. 睡眠障害、熟睡感のない睡眠
4. 下記の(ア)または(イ)
(ア)認知機能の障害
(イ)起立性調節障害

共存を認める疾患・病態の3番目にも、特に不登校の子どもと関連して、起立性調節障害の名前が記されています。

(3)その他の疾患・病態
起立性調節障害 (OD):POTS(体位性頻脈症候;postural tachycardia syndrome)を含む若年者の不登校

これによって、起立性調節障害(OD)、およびそのサブタイプの一つである体位性頻脈症候群(POTS)を抱える子どものうち、強い疲労感や睡眠障害を伴う子どもは、慢性疲労症候群とみなせる、ということがはっきりしました。

慢性疲労症候群/筋痛性脳脊髄炎の患者の90%に起立性不耐症(OI)がみられる
筋痛性脳脊髄炎の患者の90%に起立性不耐症(OI)がみられるそうです。

身体表現性障害(身体症状症)も共存疾患に

これまで身体表現性障害は、心理的問題が身体症状として現れる疾患であるとされていて、慢性疲労症候群との境界線があいまいでした。

しかしアメリカ精神医学会の定義の変更により、慢性疲労症候群と同時に診断できるようになり、共存を認める疾患・病態の2番目に挙げられています。

(2) 身体表現性障害 (DSP-IV)、身体症状症および関連症群(DSM-5)、気分障害(双極性障害、精神病性うつ病を除く)

その理由として、研究の総括報告書には次のように説明されていました。

身体症状が医学的に説明できないと決定する信頼性には限界があり、心身二元論を強化することになると考えられるようになったため、 DSM-5 では「身体表現性障害」から「身体症状症および関連症群」に診断名が変更された。

「身体症状症」では身体症状に対して医学的説明ができないことより、むしろ苦痛を伴う身体症状に加えて、そうした症状に対する反応としての異常な思考、感情および行動(身体症状がどのように現れ、どのように解釈されるか)に基づいて診断されるようになった。

そのため、 DSM-5 の身体症状症では、精神疾患以外の医学的疾患とともに診断できるようになった。つまり、慢性疲労症候群と身体症状症の両方を診断することができるようになった。(p18)

これまでの心身二元論による「体の病気か心の病気か」という短絡的な区別がなされるのではなく、慢性疲労症候群であれ、身体表現性障害(身体症状症)であれ、心身両面の要素が絡み合っていることが読み取れます。

パフォーマンスステータス(PS)がわかりやすく

慢性疲労症候群の重症度を表す指標としてPS(パフォーマンスステータス)と呼ばれるものがあります。このたび表現がわかりにくかった部分に具体的な補足説明が加えられて、理解しやすくなっていました。

PSは全部で0-9までの十段回ありますが、そのうちの3,4,5,7,8の五ヶ所に脚注にて補足が加えられていました。

3:全身倦怠感のため、月に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である
…社会生活や労働ができない「月に数日」には、土日や祭日などの休日は含まない。また、労働時間の短縮など明らかな勤務制限が必要な状態を含む。

4:全身倦怠感のため、週に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である
…健康であれば週5日の勤務を希望しているのに対して、それ以下の日数しかフルタイムの勤務ができない状態。半日勤務などの場合は、週5日の勤務でも該当する。

5:通常の社会生活や労働は困難である。軽労働は可能であるが、週のうち数日は自宅にて休息が必要である
…フルタイムの勤務は全くできない状態。ここに書かれている「軽労働」とは、数時間程度の事務作業などの身体的負担の軽い労働を意味しており、身の回りの作業ではない。

7:身の回りのことはでき、介助も不要であるが、通常の社会生活や軽労働は不可能である
…1日中、ほとんど自宅にて生活をしている状態。収益につながるような短時間のアルバイトなどは全くできない。ここでの介助とは、入浴、食事摂取、調理、排泄、移動、衣服の着脱などの基本的な生活に対するものをいう。

8:身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している
…外出は困難で、自宅にて生活をしている状態。日中の50%以上は就床していることが重要。

今回作成されたこのような診断基準は、客観的な検査も取り入れており、CFSの難病指定への課題を解消するものともなるとされています。

本研究により作成された客観的指標を取り入れた「診療用 CFS 診断基準」は、 CFS 臨床診断基準に加えて臨床病態に基づく科学的な評価項目が含まれていることより、これまで障害者総合支援法における難病等に CFS を認定するか否かの判断において課題とされてきた客観的評価と公平性の担保が解消された。

今後は症状の重い CFS 患者に対する公的な支援制度の導入において大いに活用されものと期待される。

難病指定のためには、患者数の問題など、ほかにも様々なハードルがありそうですが、重症患者の支援に向けて、一歩前進したのではないでしょうか。

ME/CFSについてわかった7つのこと

総括報告書によると、そのほかにもME/CFSにおいて、様々な客観的な検査でわかる特徴が明らかになっています。ここではそのうちの7つに注目してみたいと思います。

1,脳内ミクログリアの活性化

最も大きな発見として挙げられているのは、ポジトロンCT(PET)などの特殊検査装置によるCFS患者の脳内炎症の発見です。CFS患者の脳内では、免疫に関わるミクログリア細胞が活性化しており、炎症が生じていること示唆されました。(p8,14)

特に、視床、中脳、扁桃体での炎症が強い人は認知機能の障害が強く、帯状回や視床の炎症が強い人は、頭痛や筋肉痛などの痛みが強く、海馬での炎症が強いほど抑うつが強いといった、症状の種類と密接に関連した特徴も明らかになりました。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と脳内炎症の関連が解明される
CFSに脳内炎症が広く関わっていることがわかったそうです。

この発見は、CFS研究の第1人者である、ハーバード大学のアンソニー・コマロフ教授により、2014年におけるME/CFSに関する世界10大発見の1つとして大きく取り上げられたそうです。

一方で、 脳内ミクログリアの活性化は 神経障害性疼痛やアルツハイマー病、脳血管障害などでも見られるので、CFS特有のものではないとの指摘もされているようです。

ですから、脳に炎症があるからといって、 CFSの確定診断に役立つわけではありませんが。CFSが脳の炎症を伴う器質的疾患である、ということを示せたことに意義があると報告書には書かれていました。

このCFSの脳内炎症については、スウェーデンのカロリンスカ研究所と共同で進められている双子を対象にした研究でも、同じ結果が確認されているそうです。

また、今のところ、脳内のミクログリアの活性化は、特殊な機器でしか検出できませんが一般の病院の施設でも使用できる臨床用 PET プローブ開発が既に始まっていて、数年後には日本中の多くの PET 臨床施設において活用されるよう取り組んでいるようです。

さらに、マウスやラットの疲労モデルにおいても、病的な疲労とミクログリアの活性化との関連が確認されていて、治療薬の開発も視野に入れて研究されているそうです。

2,ミトコンドリアDNA上昇

CFS患者30名を対象にした研究では、 ミトコンドリアDNAの量が健常者よりも高く、血液中の酸化ストレスの度合いと相関していました。(p22)

細胞外へ放出された ミトコンドリアDNAは 、DAMPs ( damage-associated molecular patterns; ダメージ傷害関連分子パターン)となって、病的な免疫反応に関係することが知られていています。

ミトコンドリアDNAの高値は、CFSの慢性炎症と関係しているのかもしれません。

炎症の起こる理由(メカニズム) -CREST/さきがけ「慢性炎症」研究領域

 

3,エクソソームが上昇

CFS患者では、エクソソームと呼ばれる細胞外分泌顆粒(EV : Extracellular vesicle)が増加していることもわかりました。(p21)

エクソソームは、細胞のまわりの環境が変化したり、ストレスが加わったりすると分泌量が増加し、体液中を循環して、遠く離れた細胞まで情報を伝達する役割があると考えられています。

エクソソームは、近年、がん細胞との関連で注目を集めていますが、CFS の炎症とも関連しているのかもしれません。

エクソソームは、癌細胞の「飛び道具」! - 世界の幹細胞(関連)論文紹介 - 慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点

 

4.エネルギー代謝の障害

血液中の代謝物質を網羅的に解析するメタボローム解析では、CFS患者ではエネルギー産生経路として重要なTCA回路や、アンモニアの解毒に関係する尿素回路の代謝に異常が見つかりました。(p18)

特に、ピルビン酸/イソクエン酸比とオルニチン/シトルリン比という代謝物質の比率が、CFS 患者の診断に最適なバイオマーカーとなると期待されていて、国内のクリニックや病院で行える測定サービスの構築を目指しているそうです。

慢性疲労症候群の客観的診断ができる血液中の成分発見―ピルビン酸/イソクエン酸などの比率が高い
慢性疲労症候群(CFS)患者の血液中の代謝物質を解析したところピルビン酸/イソクエン酸、オルニチン/シトルリンという2つの代謝物質の比率が、客観的診断に使えることがわかりました。

5.生理的疲労と病的疲労を区別

疲労には、健康な生理的疲労、CFSのような病的疲労があります。これまで、その両者の区別は難しいと考えられていましたが、いくつかの手法で区別できることがわかってきました。

まず、血液中の酸化ストレス値(d-ROMs)や抗酸化力値(BAP)、相対的酸化ストレス度(OSI)を測定する検査では、一過性の生理的疲労と慢性的な病的疲労を客観的に鑑別できることがわかったそうです。(p13)

特にCFS患者では抗酸化力値の低下と、相対的酸化ストレス度の上昇がみられました。

また、唾液中のヒトヘルペスウイルス(HHV-6 および HHV-7)の量は、生理的疲労の尺度になるとされていて、デスクワークなどで疲労しているほど、ヘルペスウイルスが増加します。(p10)

しかし、CFS 患者やうつ病患者では、自覚的疲労が強いのに、ヘルペスウイルスの増加が見られず、むしろ減少していました。

これによって、ヘルペスウイルスの計測によって、生理的疲労なのか病的な疲労なのかが判別できることがわかりました。。

また、これとは別に、抗 SITH-1 抗体検査によって、うつ病のリスクが判別でき、陽性であれば発症危険性が50 倍以上に上昇するという発見も得られたそうです。

これらの検査は、問診に頼らない客観的なストレス・うつ病の検査として、健康診断に役立つと期待されています。

6.起立試験でPSがわかる

すでに見た通り、ME/CFSは起立性調節障害を伴うことが知られています。

座った状態→起立→立ったままを維持、という一連の動作の間,心電と脈動を記録する5分間の起立検査によって、CFSの重症度であるPS(パフォーマンスステータス)が判断できるという結果が得られたそうです。(p23)

これまで PSは患者の主観的な要素に基づいていましたが、この検査によって、妥当性を判別する助けが得られそうです。

7.カルニチンは一部の症状にのみ効果

 CFS患者25名を対象に、カルニチンを1日あたり2000mgを8週間服用してもらう臨床試験を行ったところ。抗体酸化力、単純計算課題の改善が見られたそうです。(p4)

もっと多くの症状の改善も期待されていましたが、一部のみの効果という結果になりました。

【10/10】慢性疲労症候群(CFS)やパーキンソン病に対するカルニチン補充療法の効果についての本
下村登規夫先生の本「見逃してはならない カルニチン補充療法チェックポイント」が出るそうです。

 こうして研究総括を外観してみると、これまで客観的な異常がなかなか見つからなかったME/CFSにおいて、脳の炎症や免疫異常をはじめとする さまざまな特徴が見つかってきて、それに伴い、診断基準も整理されてきたことがわかります。

これらの研究成果がもっと身近になり、個人病院や健康診断の検査でも異常がわかるようになれば、CFS患者が詐病や怠け病扱いされることはなくなるでしょう。原因に迫る治療法の開発も進展するかもしれません。

今後とも、研究の進展を見守っていきたいと思います。

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