【6/28 ワタシノフクシ。】ある線維筋痛症(FMS)の経験談から


「見えない障害バッジ」の普及でよく知られるサイトわたしのフクシ。、線維筋痛症の髙櫻剛史さんの経験談が掲載されました。髙櫻さんは、線維筋痛症を発症して6年になり、「見えない障害バッジチーム」で活動なさっているそうです。患者ならではの気持ちや、線維筋痛症の独特な症状が、とても具体的かつ分かりやすい言葉で綴られています。

高櫻さんの巻 | わたしのフクシ。

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わたしは、慢性疲労症候群(CFS)を患っていて、普通の人以上には、痛みを感じることはあります。しかし、線維筋痛症(FMS)の方ほどの痛みではないので、線維筋痛症の症状については想像するしかありません。

その点、この高櫻さんの経験談は、病気を知らない人にとっても、想像しやすく感情移入しやすい内容だと思いました。分かりやすい説明によって、わたしたちが線維筋痛症の方の気持ちすべてを洞察できるわけでは決してないですが、少しでも共感し、苦しい気持ちを分け合う助けにはなります。

 高櫻さんの体験談は、この3つのポイント、「たとえ」「エピソード」「気持ち」をすべて盛り込んで書いてあったので、分かりやすいのだと思います。一部分だけ引用して、わたしの感想を書かせていただこうと思います。

たとえによって分かる症状

皮膚が火傷をしているような感覚、刃物がさくっと皮膚に入ってくる瞬間のゾワッとする感覚、万力ではさまれているような感覚、筋肉が肉離れを起こしているような感覚。

突然、アキレス腱などの健が切れたり、神経をはさみでバチンと切られてしまうような発作的な激痛など、痛みの性質(表現)の全く異なるものが、常に混在しています。

感覚の異常は痛みだけにとどまらず、身体に虫がはっているような気味の悪い感覚や、触覚が鈍くなったり、失ってしまうこともあります。

わたしたち慢性疲労症候群(CFS)の「疲労」は、普通の「疲労」とはまったく違うので、とても言葉で表現しにくく思います。「独特の不快感」というしかなく、表現が思いつかないこともしばしばです。

線維筋痛症の場合でも、状況は似ているでしょう。しかし高櫻さんの生き生きとしたたとえから、線維筋痛症の「痛み」も、通常の「痛み」とはまったく異なり、激痛から不快感まで、さまざまな形をとることがよくわかりました。

慢性疲労症候群や線維筋痛症の独特な症状は、とっさに説明するのは至難の業です。ですから、患者の方は、わたし自身も含めて、こうした分かりやすい表現をメモしておき、他の人たちに症状を説明するときに自分なりにアレンジして用いるとよいと思います。

エピソードから分かる悩み

何度も言うようですが、人に触れないように歩くって、想像するよりもはるかに難しいことなんです。相手の動きを見ながら行動するには、判断力や想像力、もちろん筋力だって使いますからね。よけることも難しい人がいるということを知っていてほしい。

病気の人の悩みは、健康な人には想像もつかないものであることが少なくありません。ある関節リウマチの方は、エスカレーターで隣の人が歩いて通り過ぎるとき、恐怖を感じるとおっしゃっていました。関節が固まっているので、振動でよろめくと転落する危険があるのです。わたしはそれを知って以降、エスカレーターで歩かなくなりました。

この高櫻さんの話も、健康な人にとっては意外だと思います。街路で、人に触れることさえ痛い、そして避けようと思って慣れない動きをするとこれもまた激痛が走る、こうした悩みは想像もつかないものです。

じつは慢性疲労症候群(CFS)のわたしも似たような悩みがあり、人にぶつからない歩き方を調べたことがありました。すると、甲野善紀の暮らしのなかの古武術活用法―2006年7月~9月 (NHKまる得マガジン)のp45に「楔入り身」という歩き方が紹介されていました

「自分の手から体全体が楔となって、人込みを割り進んでいく」というもので、雑踏の中でも、接触や進路変更を極力避けられます。なお、わたしは手の代わりに杖を使っています。

気持ちから分かる辛さ

あなたの声が痛い。物音立てないで!歩く振動が痛いから歩かないで!

この叫びは、患者本人でないと書けない切迫したものだと思います。ほんの日常のささいなこと、それも自分の愛する人たちのごく普通の動作が、耐え難い痛みにつながるという悲痛さは、経験した人でないと到底わかりません。

慢性疲労症候群(CFS)の場合は、痛みではありませんが、かすかな音や振動が不快感に変換されるので、少しは気持ちを察することができます。

ひとつづきの椅子に座っているとき、隣の人が消しゴムを使ったり、傍らをだれかが通り過ぎたりしただけで、その振動が不快感に変換され、顔をしかめることがあります。わたしの場合は、あたかも、二の腕やふくらはぎ、背中に埋め込まれた鉛の塊が暴れだすかのような、内側から揺れ動く衝撃や不快感を感じます。

最後に

ここで引用したものは、経験談のほんの一部でしかありません。こうした具体的な経験談を読むと、わたしたち似た病気の者は、自分だけじゃないんだ、と慰められますし、周りで支える人たちは、なるほどこんなことが辛いのか、と心境を思いやる助けになります。ぜひリンク先で全文をお読みください。

結びに、線維筋痛症について分かりやすい体験談をまとめてくださった高櫻さんに感謝をお伝えしたいと思います。そして、「見えない障害バッジ」などの福祉活動が良い成果をもたらすよう、心よりお祈りしています。ありがとうございました。

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