【6/7 NHK】化学物質過敏症とのたたかい―「あさイチ」から


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6/7に、NHKのTV番組「あさイチ」にて、化学物質過敏症(CS)が取り上げられました。

今回は、このテレビ番組の内容を通して、化学物質過敏症の現状をご紹介したいと思います。

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診断までが長い道のり

化学物質過敏症(CS)の患者は、国内に100万人いると考えられています。しかし、実際に診断されているのはごく僅かです。これは、30万人いると言われながら、まだ数千人しか診断されていない慢性疲労症候群(CFS)の現状とよく似ています。

番組に出てきた古村美樹さんは、26歳のとき、突然化学物質過敏症(CS)を発症しました。になった。やがて洗剤や壁紙など、様々なもので湿疹や呼吸困難が現れるようになりました。印刷物にも反応して読むことができなくなり、車椅子の生活を余儀なくされます。40もの病院を回りましたが、化学物質過敏症(CS)と分かったのは10年後でした。

正確な診断を下すことができたのは大阪市にある「ふくずみアレルギー科」の化学物質過敏症専門医、吹角隆之Drでした。吹角Drは、化学物質過敏症(CS)は症状が多彩なため、診断がむずかしいといいます。

この点は、線維筋痛症(FMS)の臨床でも指摘されていることです。これらの病気はあらゆる臓器のあらゆる症状が出ます。医師は自分の得意分野ならわかりますが、ドライアイを訴えれば眼科に、胃弱を訴えれば消化器科に送るしかありません。症状全体を俯瞰できないのです。更年期障害や、パニック障害、子どもの場合は発達障害と誤診されることもあります。

どんな症状なのか

一般的な症状は、頭痛、筋肉痛、関節痛、けん怠感、のどの痛み、発熱など風邪のような症状、目のかすみ、視力低下、めまいなど目の症状、腹痛、下痢などです。

化学物質過敏症(CS)の症状がこれだけにとどまらず、もっと深刻だということのは、古村さんの経験に示されているとおりです。

別のニュースでは、吹角クリニックを訪れる患者についてこう書かれていました。

他人の服に残る柔軟剤は「毒ガスの苦しみ」 理解されない化学物質過敏症の患者:イザ!

近年は柔軟剤などに悩まされる患者が増え、「おおげさと思われがちだが、患者にとっては毒ガスのように苦しい」と訴える。

…症状は頭痛や倦怠感(けんたいかん)、不眠など多様で、これといった特徴はない。

患者は「仕事の疲れ」と考えて病院に行かなかったり、受診しても検査に異常が出にくいため、心身症や、女性の場合は更年期障害と診断されたりすることが多い。

どのように発症するのか

発症には2通りあると言われます。ひとつは大量に化学物質を一度に浴びた場合、もうひとつは、持続的に長い間化学物質を浴び続けた場合です。ひとりひとりの許容量には個人差があって、その許容量というカップに化学物質という水を注がれ続け、いざあふれたときに発症するというたとえがよく使われますね。

一度発症してしまうと、微量の化学物質や、さまざまな種類の化学物質に反応する場合が多いとも言われていました。これは「拡散」と呼ばれる現象です。

番組によると、30代、40代、50代の主婦に多いとのことです。なぜなら、主婦は家で過ごすことが多く、化学物質を浴びやすいからです。

シックハウス症候群も、化学物質過敏症の一形態です。また、主婦は、洗剤や香水の影響を受けやすい、という点もあります。

加えて、耐震のために校舎を改装する際に、子どもが発症することも問題になっています。鼻炎・花粉症・アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患のある人もなりやすいといわれています。

どのように治療するのか

重要なのは徹底的に化学物質から離れることです。いわゆる「転地」療法が最も効果的なのです。

福島県南会津、南会津町には、住宅や工場、農地、ゴルフ場などから離れた所に「あらかい健康キャンプ村」という療養地があります。

療養施設運営代表:池谷純仁さんによると、環境的には人工的な化学物質はまったく入ってきません。調理のためのガスの燃焼はありますが、ロッジは接着剤やニスなどを使わない天然木と珪藻土で造られていて、洗濯も無添加の洗剤によって行われています。

化学物質過敏症・電磁波過敏症・アトピー・アレルギーなどの患者のためのお役立ちサイト~

 ここで生活しているのは現在12人です。3~4ヵ月身を置くことで、重症化した人も徐々に回復してくるそうです。古村さんもこの施設で回復し、車いすなしで歩けるようになりました。

また、岐阜県では、市民の声によって、市や県が香水・整髪料などの自粛の呼びかけを始めました。幼稚園から高校までの教育現場や、病院、介護の現場では、講習会も開かれています。

どのように予防するのか

3つの点が挙げられていました。

◆化学物質を浴びすぎない
殺虫剤をあまり使わない
リフォーム、新築の家はなるべく換気をしてから住む

◆マスクや手袋を着用する
洗剤を使うとき、においが気になるとき

◆有酸素運動や入浴
化学物質を体から排出するため

これに加えて、化学物質過敏症(CS)の知識を取り入れることが肝要でしょう。たとえば、以下の本が参考になります。

化学物質過敏症―ここまできた診断・治療・予防法 (生命と環境21

また、「NPO法人 化学物質過敏症支援センター」の化学物質過敏症相談窓口に問い合わせることもできます。最寄の化学物質過敏症専門医を紹介してもらうこともできます。 電話:045-222-0685、平日10時~17時 とのことでした。

化学物質過敏症支援センター

 化学物質過敏症について関心を深める、良い番組だったと思います。こうしたメディアや、患者たちの取り組みを通じて、この病気への理解が広まるよう、願ってやみません。

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