肩の力を抜いて―省エネなクラゲに学ぶエネルギー効率のよい生き方のススメ

Pocket

人のメールに「肩の力を抜いて気楽に」という一文がありました。そのメールへの返信を書いていて、思い出した文献があります。それは、クラゲの推進力についてです。クラゲの泳ぎ方には、わたしたちが見倣うと良い点があります。

だれでも、きっとクラゲこそ「肩の力を抜いて気楽に」泳いでいるように見える、というわたしの意見には同意してくれるでしょう。ただわたしは、そもそもどこがクラゲの肩なのか、よくわかりませんが。

クラゲの気楽さ ―科学的見地から

クラゲの泳ぎ方は独特なのだそうです。イカのようなジェット推進でも、人間が開発した船舶のようなスクリュー推進でもなく、文字通りのクラゲ推進です。ちょうど傘を開いたり閉じたりするときのように、身体を伸縮させ、渦輪を作り出して前進しています。

なぜそれが「気楽」といえるのでしょうか。カギはエネルギー効率にあります。ある科学者たちがクラゲの運動をもとに造り出した小型の潜航艇は、従来のものより30%も省エネでした。

クラゲロボット「ロボジェリー」、エネルギー源は海水 米大 国際ニュース : AFPBB Newsには、クラゲ型ロボットRobojellyの開発について書かれています。このロボットは人工筋肉によりクラゲ推進を実現し、海水中の酸素や水素を元にした化学反応で泳ぎます。電力も外部バッテリーも必要ありません。

わたしたちも「気楽に」泳げるか

クラゲ推進についての研究は、その独特の仕組みや効率から、さまざまな分野の製品開発に応用されつつあるそうです。もちろんそれは、科学的・工業的な意味においてです。

しかし、このクラゲの泳ぎ方を一種のたとえとして、わたしたち自身に当てはめてみるのも面白いと言えます。

人と違っていて構わない

画一化された現代社会では、「他の人と異なる」というのはあまり受けがよくありません。特に日本では、「こうあるべきだ」という普遍的な価値観が広がっています。わたしたち病気の人の中にも、仕事や学業において「こうしなければならない」というストレスに苦しめられた人もいるでしょう。しかしクラゲのように、独特のクラゲ推進でも良いのです。クラゲは他の生物と違っているからこそ、今なお自然界のりっぱな一員です。

肩の力を抜くぐらいがちょうどいい

クラゲの独特の泳ぎ方は、確かにスピードが遅いかもしれません。わたしたち病気を患う人も、ときどき周りを見回して焦ってしまうことがあります。自分が社会の流れから、同年代の友人たちから取り残されている、と感じてしまいます。

しかしクラゲ推進のエネルギー効率は、他の泳ぎ方に勝っています。研究者たちがこぞってクラゲから何かを学ぼうとするほどです。人生も、何も行き急ぐばかりがすべてではありません。日々あくせくと生きていると、見えないものもあります。

電車の鈍行に乗っていると、目的地になかなか着かないことにイライラするかもしれません。しかし考え方を変えて、窓の外に目を向けてみるのはいかがでしょうか。特急に乗っていては決して見えなかった微細な風景を楽しむことができるでしょう。

同じように、わたしたち病気の人にしか見えない物事に注意を払うのはいかがでしょうか。病気を患う中でしか学べないことに目を留めるなら、いずれその経験をだれかの役に立てることができるかもしれません。クラゲが今や研究者たちを教えているようにです。

ちょっとずつ前へ

もちろん、クラゲのように「気楽に」と言っても、決して自堕落な生活や、努力を放棄した人生を送るように、という意味ではありません。

クラゲは、独特の泳ぎ方ながら、間違いなく前へ進んでいます。ですから、クラゲに見倣うとは、過度に焦ったり、思い煩ったりすることなく、自分のペースで前へ進もう、という意味です。そのような平衡の取れた見方を保つなら、わたしたちも着実に明日へと進むことができるでしょう。

スポンサーリンク
Pocket

▼こちらの記事もおすすめです


スポンサーリンク