「人生に奇跡を起こすノート術」を実践する3つの心得


2012年07月16日01時15分34秒・ヴィンチ、エジソン、アインシュタイン、ピカソ、ダーウィンが天才と呼ばれたのはなぜでしょうか。彼らが、人並み外れた頭脳を持っていたからですか? そうではありません。マインドマップを開発したイギリスの教育者トニー・ブザンはこう断言しています。

天才といっても、脳が偉大だったわけではないのだ。偉大だったのは、左脳と右脳の力を全開したノート法を自ら工夫し、活用していたからなのだ。p43

エジソンやアインシュタインは、学習障害だったと言われることがあります。それでも彼らは、工夫したノート術によって知識を取り入れ、思考の翼をはばたかせ、近代科学史の金字塔を立ち上げました。

わたしたち慢性疲労症候群患者の中には、発症と同時に、思考する能力が阻害されてしまった、という方が多数います。わたしもそのひとりです。では、天才と呼ばれる先人たちに習い、ノート術によって、限られた能力を拡張することができるでしょうか。人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考を実践する3つの心得を考えてみましょう。

スポンサーリンク

これはどんな本?

以前紹介した、わたしのお気に入りのノート術、「マインドマップ」を紹介する比較的古い本です。単調なノートを非としているわりに、本の体裁が単調で、少し読みにくいあたり、初期の本らしく感じます。内容も荒削りなので、マインドマップを知るには、マインドマップ超入門 (トニー・ブザン天才養成講座) (トニー・ブザン天才養成講座 1)のほうをおすすめします。まるでマインドマップがそのまま本になったような、眺めているだけで楽しい本です。

しかし、人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考のほうは、荒削りだからこそ、しっかりまとめられた最近の書籍には描かれていないようなデータも織り込まれています。トニー・ブザンがマインドマップを思いついた経緯や、さまざまな実践例はとても興味深い豆知識です。よって、マインドマップの本をある程度読んだ方におすすめしたい本です。

では、この本人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考では、どのようなノートのとり方が勧められているのでしょうか。以下が、わたしのまとめた3つの心得です。

1.を用いる

ノートの用紙は大きさ、紙質、色ともども、さまざまなものが用意され、筆記具もカラフルなものを含めて多種多様なものを用意し、どれを使ってもよいと伝えた。

ところが、である。その結果は、ほとんどの学生、ビジネスマンが標準的なサイズの白い紙を選び、クロ、青、あるいは灰色など、モノトーンの筆記具を一種類だけ選んだのである。 p47

あなたは、ノートを取るとき、「色」を用いていますか? それとも、たった一色の無味乾燥な書類を量産していますか?

この本では95%もの人、「モノトーン」のノートを取っているというデータが示されています。モノトーンとは「退屈」を意味する「モノトナス」から生まれた言葉だそうです。モノトーンの活字を読んでいると眠くなってきた、という経験は誰もが覚えがあるでしょう。モノトーンの書類は、脳を活性化するどころか鈍くするのです。

自然界を見渡してみると、モノトーンのものはほとんどありません。モノトーンはわたしたちが生まれ育った狭い社会においては、常識的で自然なことかもしれません。しかし、地球というもっと大きな枠組みで育まれてきた人間の脳にとっては不自然なことなのです。カラフルなノートを取るというのは抵抗があるかもしれませんが、弱った脳に刺激を与えるには、「退屈」なノート術はやめるべきです。

2.キーワードだけを書き留める

シェレレフスキーというロシアの学者は、あまりになんでも記憶してしまうため、なんとか記憶力を低下させようと思いあぐねた末、聞いたことをそのまま書き写す努力を意図的に続けていたことは、よく知られている事実である。p53

わたしは子供のときからずっと、ポイントだけしかメモしてきませんでした。完璧なノートを取ることには関心がなく、基本的に自分にしかわからない書き方をしていました。

ところが、中には、休んだ友達のためにコピーできるようなしっかりしたノートを取っているクラスメイトがいました。また、ある年長の知り合いは、講義の内容を一字一句書き取っていると褒められていました。わたしにはとてもそのようなことはできませんでした。

しかしこの本の説明によると、一字一句ノートを取る必要はないそうです。むしろそれは脳にとって、重要な部分が認識しにくい、雑草に覆われたかのようなノートなのです。ひそかに綺麗なノートを取れる人を羨んでいたわたしにとっては、ホッとするようなデータです。キーワードによるノート術を続けていたわたしは、勉強に退屈したという記憶がなく、慢性疲労症候群になっても学習意欲を保てているので、方針としては間違っていなかったのだと思います。

3.を描く

イメージを浮かべることは、記憶力ばかりでなく、創造的な思考力を高めるうえでも、文字とは比較にならないほど大きな効果をもたらすのである。…どんなにへたであっても、絵は千の言葉にも値する。 p75

イメージ、イマジネーションという言葉は、ラテン語で「心に絵を描く」という意味の「イマジナリ」から発展した言葉だそうです。イメージは心に訴える力があります。

この本には、25000枚もの絵をほんの1秒ずつ見せられただけで、そのうちの80%を、あとで見たことがあるかどうか判別できる、という研究結果が載せられています。それほど絵は無意識の記憶に刻まれるものなのです。だからこそ、CMのために莫大な費用がかけられているのでしょう。

ノートの場合、自分しか見ないわけですから、たとえ下手だとしても、絵を描かない理由はないはずです。だれでも子供のころは人目をはばからずに絵を描いていました。なぜ描かなくなるのでしょうか。思い通りに描けない自分を認めたくない、という誇りのためかもしれません。そのような感情は脳を縛る鎖のようなものです。

人生に奇跡を起こすノート術

この書籍人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考では、これら3点を押さえた手軽なノート術としてマインドマップが紹介されています。p72,204では、知的障害の子供や脳性麻痺の患者が自尊心を取り戻すのに、マインドマップが効果的だった、という研究も載せられています。

慢性疲労症候群を発症し、考える能力に自信を失ってしまった方には、ぜひマインドマップに挑戦してみることをおすすめします。色、キーワード、絵を駆使したノート術によって、慢性疲労症候群の限られたスペックの中でも、健康な人と同等の、いえ、健康な人以上のパフォーマンスを発揮できるようになるからです。マインドマップは、疲労とたたかう有効なライフハックの一つです。

また、この本は、マインドマップをしばらく続けてきた人にもお勧めできます。巻頭カラーで載せられているアーティストのウルフ・エクバーグ氏のマインドマップや、p119のクラウディウス・ボアラー氏らの木のマインドマップは独創的かつ芸術的で、一見マインドマップに見えないほどです。しばらくマインドマップをつづけていると、「単調なノート」は卒業しても、枠にはまった「単調なマインドマップ」に陥ってしまうことがあります。この書籍人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考は、マインドマップがいかに自由で楽しいノート法であるかを思い出すのにも役立つでしょう。

自分はハンディを負っていると感じる場合にこそ、マインドマップは役立ちます。マインドマップは、あなたの人生に、色を、意味を、そしてイマジネーションを取り戻させてくれる、すばらしいノート術なのです。ぜひ一度実践なさってみてください。

マインドマップについては以下のエントリもご覧ください。

ストレスフリーのノート術「マインドマップ」―5つのメリットとかき方のステップ
トニー・ブザン氏が開発した効果的なノート術、「マインドマップ」について紹介しています。マインドマップのなりたち、5つのメリットやかき方のステップについて書いています。
スポンサーリンク

スポンサーリンク
マインドマップ