今すぐできる「ポモドーロ・テクニック」あなたを自由にする時間管理術の4つのメリット


さんはバスや電車の中で読書をしたことがありますか? 図書館やカフェで仕事をしたことがありますか? 思いのほか集中できて驚かれたかもしれません。

ところが家に帰って同じように集中しようとするとうまくいきません。ついテレビやパソコンに手が伸びて、気づいたら時間を無駄にしていた、という経験はだれしもあるものです。

そんな自分を何とかしたい、時間を有効活用したい、という人にお勧めするのがこの本アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門です。

時間管理術は、一見敷居が高そうですが、時間が限られている人、さらには体力が限られている人の強い味方です。疲労とたたかう強力な手段なのです。自分は時間もなければ体力もない、という方こそ、ぜひ続きをご覧ください。

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これはどんな本?

「紙と鉛筆とキッチンタイマー、これだけで仕事の効率を改善します」というキャッチコピー通りの時間管理術、「ポモドーロテクニック」を紹介する本です。

名前だけ聞くと硬派な内容に思えますが、各ページには手書きの軽妙なイラストがふんだんに掲載されています。各セクションは、きゅうりとアーティチョークのコミカルな会話から始まり、学んだことをまとめたマインドマップで終わります。日本語訳に直訳的な表現が多く、少々わかりにくいところはありますが、全巻通して楽しい雰囲気の漂う本です。

ポモドーロテクニックとは

ポモドーロ・テクニックとは、フランチェスコ・チェリーロが開発した時間管理術のことをいいます。ポモドーロとは「トマト」の意味で、チェリーロが最初に使ったトマト型のタイマーに由来しています。

このポモドーロ・テクニックとは、簡単に言えば、バスやカフェで集中できていた状態を、自宅の机の前でも作り出そう、というテクニックです。

必要なものは、3枚の紙と鉛筆、キッチンタイマーだけです。ポモドーロ・テクニックでは、25分を一つの単位1ポモドーロとして扱います。25分間ただひとつのタスクに集中し、その後5分間の休憩を取るというリズムを繰り返します。そして、その日に何ポモドーロ集中できたか、ということを記録して、集中する能力や時間管理能力を身につけていきます。

ポモドーロテクニックの4つのメリット

タイマーを使って作業するなんて、縛られているみたいで嫌だ、と思われますか。ポモドーロ・テクニックは、制限ではなく自由をもたらすテクニックです。その4つのメリットを紹介しましょう

◆とても簡単 p160
複雑なソフトウェアは必要ありませんし、高価な買い物も要りません。家の中にある身近なものを使って、今すぐ取り組むことができます。シンプルさゆえに柔軟性があり、あなたが今使っているツールや技術をそのまま生かせます。

◆達成感がある p17
ポモドーロ・テクニックでは、「仕事を終わらせること」ではなく「25分間集中すること」に集中します。たとえ仕事が終わらなくても、25分間集中できたら、タイマーがあなたの頑張りを褒めてくれます。あなたは休憩というご褒美を手にできます。25分間という小さな成功体験を繰り返すことで達成感があり、仕事は確実に終わりへ近づきます。

◆条件反射が身につく p31
タイマーをセットして、25分間集中し、タイマーが鳴ったら、5分間休憩する、というリズムを繰り返すうちに、集中と休憩のメリハリが身につきます。

イチローが打席に立つとき、いつも同じ動作を繰り返して集中することをきっとご存じでしょう。同じように、ポモドーロ・テクニックでは、タイマーをセットしたら、すぐフロー状態(集中した創造的な状態)に入り、タイマーが鳴ったら、即座にクールダウンしてリラックスするという条件反射が身につきます。

◆意図的に休憩できる p90
集中していると、つい時間を忘れて熱中してしまう、ということがありますか。長時間集中すると作業がはかどるように思えるかもしれませんが、心身にとっては負担です。

脳は休憩して初めて学んだことを吸収できますし、体はときどきリラックスしてストレスシステムを開放する必要があります。ポモドーロ・テクニックなら、どれだけ集中していても、タイマーの音が現実に引き戻してくれます。

ポモドーロ・テクニックはとてもシンプルですぐに取り組むことができ、繰り返し達成感をもたらし、集中と休憩を切り替える能力を訓練する助けになります。

ポモドーロテクニックの方法

ところでポモドーロとは「トマト」型のタイマーに由来する名前です。そこでこの特徴を生かして、ポモドーロ・テクニックの方法をトマト料理のレストランのシェフの日課に例えてみましょう。

まず鉛筆と3枚の紙とキッチンタイマーを用意してください。

1.必要なトマトを見積もる 5分   p84

◆あなたはトマト料理のレストランのシェフです。まずは、自分が作るメニューの種類と、トマトの在庫を把握しなければなりません。

1枚目の紙の上に「在庫シート」と書いてください。自分の頭の中のやりたいこと、つまり「メニュー」すべてを書き出します。これはGTDにおける「収集」のステップです。さらに、各予定の横に、それを終えるのに何ポモドーロの時間が必要か見積もりを書きます。1ポモドーロは25分です。この在庫シートは、一般的なTodoリストと同じです。どれだけ長くなっても構いません。

2.今日のメニューを選ぶ 5分   p84

◆あなたは、朝、机の前に座って、今日作るメニューをどれにするか決めます。一日に使えるトマトの量は限られているので。すべて選ぶわけにはいきません。優先順位を考えます。

2枚目の紙の上に、今日のToDoと書いてください。在庫シートのリストから、必要なポモドーロ数や期限を見つつ、今日することを選び出し、今日のToDoリストに書き写します。

3.トマトを料理する 25分   p96

◆予定を決めたら、さっそく料理に取りかかります。時間は限られているので、集中する必要があります。

Todoリストからタスクを「ひとつ」選び、タイマーを25分に合わせ、ただ25分間そのタスクだけに集中します

ポイント
◆一度に作れる料理は一つだけ  p108
2つ以上のことをすると、ワーキングメモリが圧迫され、パフォーマンスが落ちます。同時に2種類のダンスは踊れません。一度に取り組むタスクは1つだけにとどめ、25分間はそのタスクだけに集中します。

◆トマトは使い切る  p117
25分は最小単位であり、長さを変えてはいけません。もし途中でそのタスクが終わったら、新しいことに取り組むのではなく、復習や点検のために残り時間を使います。そうするのは、もし25分という単位を好きなように変えてしまったら、条件反射が身につかなくなるからです。

◆料理は中断できない  p96
25分間は選んだタスクだけを行い、何か用事やアイデアが割り込んでも、メモするにとどめ、目の前のことに集中します。もし途中でどうしても別のことに携わらなければならなくなったら、そのポモドーロはその日に達成したポモドーロには加えず、あとで新しいポモドーロを始めます。これも、例外に慣れてしまうと、条件反射が身につかなくなるためです。

4.休憩する 3-5分  p90

◆休むのも仕事のうち。
休憩の間はメリハリをつけるため、決して追加作業はしません。文章を書いている途中でも、今書いている単語を書き終えるだけで休みます。ぶらっと歩き回ったり、コーヒーのおかわりをつぎに行ったり、メールをチェックしたりするのがいいでしょう。たった5分で作業内容を忘れることはありませんから、しっかり気持ちを切り替えてください。

この3-4を繰り返して、一日のメニューをこなします。

5.一日に料理できたトマトの量を集計する 5分   p100

◆営業時間が終わったら、あなたは売上を集計し、店の経営を修正します。そして満足気に眠りにつきます。

3枚目の紙の上に「レコーディング」と書いてください。一日の成果を記録します。まず、最初に書いたポモドーロ数の見積もりと、実際にタスクに取り組んで必要だったポモドーロ数を比較してみましょう。

きっと予測と現実にはズレがあるでしょう。この比較を繰り返すことで、どんな作業にはどれくらい時間がかかるか、という時間感覚が身につきます。また、割り込みの回数を集計するなら、作業環境を改善する目安になります。

まずはやってみる

ポモドーロ・テクニックの説明を読まれた方は、時間にしばられるのは窮屈でいやだ、と思われるかもしれません。しかしこれはただの時間管理ではなく、集中力を鍛える訓練でもあります。タイマーをまけばいつでもフロー状態に入れ、タイマーが鳴ればいつでもリラックスできる能力を身につけるのです。

窮屈どころか生産性が上がり、自由な時間が増えることになります。仕事と自由時間のメリハリがはっきりするので、リラックスタイムには、今まで以上に休めるようにもなるでしょう。

また、この説明を読んで、わたしの場合はここをアレンジしたい、と思われる方もいるかもしれません。しかしはじめの2週間は、マニュアルどおりにやることが勧められています。基礎をきっちりやってこそ、有用が効くのであって、はじめからアレンジしていては、何も身につかないからです。これは技術習得のドレイファス・モデルに基づいた考え方です。

ポモドーロ・テクニックという考え方は、はじめは耳慣れないので、とっつきがたく思えるかもしれません。しかし、少しでも興味深く思ったら、まずはやってみてください。極端な話、タイマーをセットするだけで始めることができます。

この書評で取り上げた内容は書籍アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門のほんの一部にすぎません。やり方をさらに知りたいと思ったなら、ぜひ本書を読んでみるようお勧めします。このストレス時代において、疲労とたたかい、生産的な毎日を過ごす時間管理のテクニックが身につくに違いありません。

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意志力・自己コントロール