【8/21】知っておきたい3つの疲労対策―「みんなの家庭の医学 夏バテの原因は脳が錆びることにあった!」まとめ


『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』の8月21日の放送分「夏バテの原因は脳が錆びることにあった! 夏バテを解消する新事実スペシャル」に、大阪市立大学大学院 医学研究科 疲労医学講座の梶本修身教授が出演されました。

このエントリでは、放送の内容から、疲労の原因を説明します。そしてぜひ覚えておきたい疲労対策を3つまとめたいと思います。 その3つとは、「紫外線対策」「イミダペプチド」「疲労の新常識」です。

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梶本修身教授について

大阪市立大学には、疲労の研究をしているチームが2つあります。一つは倉恒弘彦先生を始めとする慢性疲労症候群(CFS)を研究するチーム、もう一つは、梶本修身教授を筆頭に、正常な疲労のメカニズムを研究するチームです。

どちらのグループも互いに連携していて、健康な人とCFS患者とのデータを比較することにより、疲労の実態が解き明かされてきました。

そして、CFS患者の異常な疲労の研究データが健康な人たちの参考になったように、正常な疲労の研究データも、わたしたち慢性疲労症候群(CFS)患者の参考になります

疲労の原因は?

まずは、最新の研究結果によって明らかになった疲労の原因が語られました。この点は書籍間違いだらけの疲労の常識 だから、あなたは疲れている!にも詳しく書かれています。

梶本教授らの見解によると、疲労は細胞がさびることにより、引き起こされます。

細胞内で、多量のエネルギーを造る必要が生じると、それに伴い、酸素が多量に消費され、活性酸素(フリーラジカル)という副産物が増加します。

この活性酸素は周りの物質と反応しやすい状態にあるので、細胞を酸化させます。細胞という工場の部品がさびて、効率良くエネルギーを生産できなくなった状態が疲労です。

本来なら、細胞工場のさびつきは、わたしたちの身体に備わった還元反応によって修理され、疲労は癒えるはずです。

ところが、還元反応が追いつかないほどに酸化が進んでいると、細胞の部品はさびついたままになります。 慢性疲労状態になるわけです。

ちなみに、この慢性疲労状態は、慢性疲労症候群(CFS)ではありません。慢性疲労症候群は病的かつ異常な疲労です。唾液による検査をすると、通常の疲労とはまったく異なる数値を示すため、別のメカニズムが関係すると考えられています。

疲労対策1.紫外線対策を徹底する

では、わたしたちは疲労にどう対処することができるのでしょうか。

番組によると、疲労が増悪しやすい時間帯は、朝、そして夕方でした。なぜこの時間帯に疲れが生じるのでしょうか。その原因は、目と紫外線にありました。危ない!「慢性疲労」 (生活人新書)のp54にもそのメカニズムが詳述されています。

紫外線はふつう、肌の日焼けに関係するだけと思われがちです。しかし実際のところ、最も危険なのは目を通して入り込む紫外線です。

目は体表組織と異なり、紫外線に対する防御機構を何ら持ちあわせていません。目から入った紫外線は、まず角膜の細胞を錆びつかせてボロボロにし、自律神経中枢に活性酸素を大量発生させます

さらに、脳下垂体に刺激を与え、「メラノサイト刺激ホルモン」という肌を黒くする物質を活性化させます。そのため、おどろくべきことに、目に紫外線を当てると、露出していない肌まで黒くなるそうです。

ではどのように対策すれば良いのでしょうか。

番組では、朝や夕方など、太陽の低い時間帯、そして薄曇りの日に注意するよう言われました。太陽が低かったり、雲で日光が反射したりするため、紫外線が目に入りやすくなるからです。 わたしの主治医も、太陽の高い夏ではなく、冬場の紫外線に十分気をつけるようにと言っていました。

そして具体的な対策としては、UVカットのメガネを使うよう勧められています。注意点は、以下の三点です。

UVAとUVBの両方をカットすること
◆紫外線を99%以上カットすること
◆目を覆うような隙間のないフレームであること

疲労対策2.イミダペプチドを摂る

番組では、別の疲労対策として、イミダペプチドが挙げられていました。

イミダペプチドは、大阪市立大学の研究チームが抗疲労効果を認定し、最近話題になっている成分です。抗疲労を謳う健康食品は、いろいろありますが、研究によって高い効果が確かめられているのはイミダペプチドだけです。

イミダペプチドとは何でしょうか。これは、自律神経中枢の細胞をさびさせない効果がある物質、つまり抗酸化物質のひとつで、鶏の胸肉やマグロの赤身など、動物の筋肉に多く含まれています。

抗酸化物質は数多く知られていますが、イミダペプチドには「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」という特殊能力があるので他より優れています。

これは、さびついた細胞にピンポイントで効く能力のことです。普通の抗酸化物質は、細胞に行き着くまでに、抗酸化力が失われるのですが、イミダペプチドは、途中の道のりを2つに分離して進み、目的地で再合体するため、効果が失われないそうです。

わたしの主治医によると、イミダペプチドが効くのは、普通の疲労であって、慢性疲労症候群にはあまり効果がないとのことでした。しかし、通常の急性疲労・慢性疲労に困っている人にとっては朗報となる物質と言えるでしょう

日本予防医薬 イミダペプチド240 30ml×10本

番組ではイミダペプチドを効率よく摂取する料理も紹介されました。さらに詳しいレシピは、こちらの本が詳しいと思います。疲労研究班の研究に準拠した抗疲労食のレシピ集です。

抗疲労食―毎日の食事が疲れに効く!

疲労対策3.疲労についての新常識を知る

イミダペプチドの項で述べた通り、一般的な疲労対策は、科学的に証明されていないばかりか、じつは疲労を悪化させることさえあります。

梶本修身教授は、それら疲労の間違った常識を、著書間違いだらけの疲労の常識 だから、あなたは疲れている!の中で徹底的に暴露しておられます。この本の副見出しの一部は以下のようになっています。

◆知っておきたい疲労の新常識
疲労の新常識1 疲労は活性酸素が引き起こす
疲労の新常識2 疲労因子FFが疲労の正体だった
疲労の新常識3 乳酸は疲労物質ではない
疲労の新常識9 科学的に証明された疲労回復法は少ない
疲労の新常識14 「カルシウムでイライラ改善は考えにくい!

◆疲労はこうして起こる
疲労のメカニズムとは
慢性疲労症候群に悩む人を助ける疲労外来

◆注目! 6つの疲労回復法
疲労回復法2 抗疲労成分を食事で取る
疲労回復法4 みどりの香りで疲れが軽くなる

この本は、疲労についてわかりやすく説明しているという点で、現時点(2012/08/)で決定版であり、慢性疲労症候群(CFS)の患者にとっても、抜けない疲れに苦しむ人にとっても必読書だと思っています。

今回の放送で説明されたことをおおよそ網羅しており、このエントリ内で補足した情報を含め、さらに詳しい解説が載せられています。ぜひご一読されるようお勧めいたします。

ちょっとした疲労対策の積み重ねが大切

この放送で取り上げられた内容は、何度も書いているように、慢性疲労症候群(CFS)の患者を対象としたものではありません。

CFS患者からしてみると、わたしの苦しみは、紫外線対策やイミダペプチドや、疲労の知識ぐらいでどうにかなるものではない! と思えるかもしれません。

しかし、CFS患者だからこそ、こうした小さな疲労対策には敏感であるべきだと、わたしは思っています。ただでさえ病的な疲労があるのだから、それ以上疲労を抱え込むことはできる限り避けるべきだからです。

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