【9/1】ニュースキャスター 特集「私の病気は何? 脳脊髄液減少症とは?」まとめ


120902【TV】私の病気は何?脳脊髄液減少症とは?9/1(土)23:00ごろからTBS「情報7days ニュースキャスター」内で放送された、「特集“脳脊髄液減少症”とはどんな病気なのか?様々な問題とは?」(放送時のタイトル:私の病気は何? 脳脊髄液減少症とは?)のまとめです。

放送では、山王病院脳神経外科の高橋浩一医師の言葉をもとに、石川ヤヨヒさん、小田真さんという二人の患者の実体験をもとに、どんな病気であるか語られました。

残念ながら、脳脊髄液減少症についてわかりやすく説明しているとは言いがたく、非常に言葉足らずな内容に思えましたが、お二人の患者の実体験は心に迫るものがありました。

スポンサーリンク

“脳脊髄液減少症”とはどんな病気なのか?

脳脊髄液減少症がどんな病気かを客観的に説明するというより、周囲に理解されない難しい病、というスポットの当て方をしていた特集に思えました。

全体の構成は、脳脊髄液減少症のメカニズムについてほんの少し解説し、残りはほとんど経験談という、少々偏った内容でした。

このまとめでも、放送内容にそって、2つの部分に分けて書いていきたいと思います。

脳脊髄液減少症とは

◆脳脊髄液減少症の歴史
特集では、10年前に初めて報告され、今年5月に厚生労働省に認められた病気と説明していました。

この10年前というのは、篠永正道医師が2001年に特発性低髄液圧症候群と、むち打ち症を結びつけたことを指していると思われます。低髄液圧症候群という概念はそれ以前からありましたが、この報告によって、頻繁に生じうる病気であることが明らかになりました。

◆脳脊髄液減少症の症状
番組では、交通事故や激しい運動によって髄液が漏れだし、脳が下垂することが原因と紹介されました。そして、脳の下垂によって神経が引っ張られ、さまざまな症状が生じるという高橋浩一医師の言葉が添えられました。

高橋浩一医師は、以下のブログでも、脳脊髄液減少症に詳しく述べておられます。

山王病院脳神経外科・Dr高橋浩一

◆脳脊髄液減少症の治療法
特に、自己血をかさぶたのように用いて漏れを止めるブラッドパッチが有効と紹介されました。そのほかの治療法、たとえば点滴や経口補水液、人工髄液については触れられませんでした。

また、「脳脊髄液減少症という病名を診断されただけで、何処の病院からも『診れません』といわれる」という問題が患者の言葉として紹介されました。

このブラッドパッチができる病院は以下のサイトで紹介されており、2012/09/02現在12病院が掲載されています。63番、硬膜外自家血注入療法の項をご覧ください。

先進医療を実施している医療機関の一覧|厚生労働省

2人の患者の実体験

番組では、石川ヤヨヒさん、小田真さんという二人の患者の実体験が切々と語られました。

◆石川ヤヨヒさん
石川さんは、6年前に事故で発症しました。診断されたのは3ヶ月後です。

右半身が麻痺し、指を「3」の形に曲げることができません。いつも眼の奥に、ギュッと!掴まれているような痛みがあります。

長時間座っているのが辛く、横になると楽になる、という脳脊髄液減少症の典型的な症状が見られます。そのため、周りに誤解されやすく、「歩けないふりをしているのではないか」と言われたり、「それぐらいの頭痛はだれでもある」、と心無い言葉をかけられたりします。

◆小田真さん
そのような周囲の無理解に長く苦しんできたのが小田真さんです。

小学生の時から「重力の重さ」を訴えるようになり、起きれないほどの苦痛を感じ始めました。最後に走った写真が残っているのは5歳のときです。

最も辛かったのは理解されなかったことだといいます。

家庭では、はじめ、母や姉の目に、仮病のように映りました。お母さんの純子さんは、最初のうち戸惑いを隠せず、どうしていいのかわからなかったといいます。しかし、実際に苦しんでいる様子を見ているうちに、家族は心強い協力者になりました。

しかし学校ではそうはいきませんでした。「学校側に問題がない以上、家庭に問題があるに違いない」、と心ない言葉をかけられました。

病院でもつらい思いをしました。どんな検査によっても異常が出ない日々は「自分の存在を否定されているような日々」だったといいます。

小田さんにとって何より辛かったのは、「どう生きていいかわからない」ということでした。もしかすると、自分の性格に問題があるのではないかと悩み、自身の根幹から揺さぶられるつらい日々が続きました。

脳脊髄液減少症とようやく診断されたのは、発症から20年後です。病名を告げられたとき、やっと治療できると涙がこぼれたといいます。

その後はブラッドパッチによって劇的に回復し、社会人となり、資格試験にも取り組んでいるとのことです。

この特集で取り上げられたお二人の経験談は、心に迫るものでした。わたし自身、慢性疲労症候群(CFS)を発症してからの苦しい日々、理解されず、診断名のない辛い状態を思い出しました。

病気が診断されるまで、自分は本当に病気なんだろうか、と悩む毎日でした。また、もしかしたら自分の生き方のせいで、病気を造り出してしまっているんじゃないか、と思いつめたこともありました。ですから、小田さんの気持ちはよくわかります。

脳脊髄液減少症についてもっと知るために

脳脊髄液減少症を知るには、今回の特集では十分とはいえないでしょう。以前のFNNの番組のほうは、わかりやすかったという評判をよく聞きます。そちらのほうは以下のエントリにまとめていますので、あわせてご覧ください。

【7/5】「あなたの頭痛 大丈夫?原因不明は“髄液漏れ”か」まとめ
2012年7月5日(木)にFNNで放送された脳脊髄液減少症を紹介した番組「あなたの頭痛 大丈夫? 原因不明は“髄液漏れ”か」のまとめです。脳脊髄液減少症とは何でしょうか、どんな原因

また、以下のような書籍も、脳脊髄液減少症についてよく知るのに役立ちます。

不十分な点があったとはいえ、脳脊髄液減少症がこうしてメディアで取り上げられたことは非常に重要です。こうした取り組みを経て、いまだこの病気に苦しんでいる人たちが正しい治療を受けられますよう願っています。

また石川ヤヨヒさんや小野真さんの健やかな回復をお祈りしています。

スポンサーリンク

スポンサーリンク
archives