科学的に研究された疲労回復成分についての記事が掲載されました。イミダゾールジペプチドやコエンザイムQ10と関連して、慢性疲労症候群(CFS)についても触れられています。
疲労回復に効く栄養成分が明らかに 補助食品も登場 :日本経済新聞
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疲労回復に効く栄養成分まとめ
紹介されていた個々の成分についてまとめておきます。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)
働き:筋肉を構成するたんぱく質を修復する
食材:肉、魚、乳製品、卵など
摂取:1日当たり0.2グラム。過剰摂取は、脳内のセロトニンを低下させ、うつや疲労につながる
研究:味の素が筑波大学と共同で開発し、アミノ酸補助食品「アミノバイタルGOLD」として商品化された。「アミノバイタルGOLD」はロンドン五輪の日本人選手団も利用し、訓練で残る「きつさ」を軽減するのに効果があると高い評価を受けた。
イミダゾールジペプチド
働き:活性酸素を抑制する
食材:鶏の胸肉、カツオ、マグロなど
摂取:1日当たり 0.2グラム
研究:東証マザーズ上場の総医研ホールディングスと大阪市立大学による「抗疲労プロジェクト」で研究され、日本予防医薬が「イミダペプチド」として発売した。最近、「イミダペプチドプレミアム」も発売
トマトジュース
働き:疲労の予防と軽減
食材:トマト
摂取:運動前や最中に飲むと疲労を軽減する。運動後に飲んでもあまり効果が表れない。大量に飲めば下痢を起こしやすくなる。色々な調理法でトマトを摂取するほか、他の食材との組み合わせを勧める。
コエンザイムQ10
働き:エネルギーをつくりだすのに必要な成分。抗酸化作用も強い。
食材:イワシ、牛乳、ほうれん草、ゴマなど
摂取:1日に150mg
研究:大阪市立大学の抗疲労プロジェクトとカネカが共同で研究し、慢性疲労症候群(CFS)への効果を確かめた。
【カネカ】最近お疲れの方 還元型コエンザイムQ10 (カネカQH)【30日分】13.8g(460mg×30カプセル)
その他
抗酸化作用の強いビタミンCや、エネルギーをつくりだすのに必要な成分であるクエン酸が紹介されています。また大阪市大ははちみつの業界団体と共同で、ローヤルゼリーの疲労の予防・回復効果を人で確認する研究も進めているようです。
最近では、クジラ肉に多く含まれている「バレニン」も『高い抗酸化力に加え、筋肉持久力を上げ、「抗疲労」効果が高い』という研究が話題を読んでいました。
【りこめんど】クジラ肉に含まれる「バレニン」に注目 - MSN産経ニュース
効果と安全性が実証されている
さまざまな食品が疲労回復に効く!と謳われているのに、たったこれだけ? と思われるかもしれません。じつは、多くの食品は、「本当に科学的な効果があるのか」「安全なのか」という研究が行われておらず、経験則から「たぶん効くだろう」と言われているだけなのです。
その点、ここにまとめたものは、研究の裏づけがある“抗疲労食”です。“抗疲労食”のレシピについては、慢性疲労症候群(CFS)などを研究している大阪市立大学の協力で以下の書籍が出されているので、ご一読ください。