「世代を超えて受け継がれてしまう虐待の連鎖を断ちたい」友田明美先生

「子どもの心」の問題を科学的に解明し、支援策を研究する福井大の「子どものこころの発達研究センター」と福井大医学部付属病院「子どものこころ診療部」の友田先生についてのニュースがありました。

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まず以前のエントリでも触れた、虐待が子どもの脳に及ぼす影響、すなわち「脳は、過酷な環境に適応するようになる」という点について書かれています。

◆成人の脳を調べると、4〜12歳で言葉の暴力を受け続けた人は、聴覚をつかさどる脳の一部が変化していた。性的虐待を受けた人は視覚をつかさどる部分が変化していた。
◆長期間、体罰を受けてきた人は、感情や意欲にかかわる前頭葉の一部が20%ほど小さくなっていた。 そのような人はキレやすく、衝動的な行動を取りやすいため、非行を繰り返す。

詳しくは以下のエントリもご覧ください。

だれも知らなかった「いやされない傷 児童虐待と傷ついていく脳」(2011年新版)
子どもの虐待は、近年注目を浴びるようになって来ました。しかし、虐待が脳という“器質”にいやされない傷を残すことを知っている人はどれだけいるでしょうか。友田明美先生の著書「いやされな

また、発達障害の子どもたちを持つ家庭の場合、親を支えることが、子どもの育つ力を引き出すと書かれています。友田先生は「頑張って子育てする母親を見守ってあげたい。虐待は、世代を越えて受け継がれる。その連鎖を断ちたい」と語っておられます。

発達障害と虐待が関連したり、親を助けることが子どもを助けることにつながる、といった点については、以下のエントリも参照してください。

【3/3 ETV特集】人とうまくつきあえない ~いじめや虐待と自閉症スペクトラム~まとめ
NHKのETV特集で「人とうまくつきあえない ~いじめや虐待と自閉症スペクトラム~」が放送されました。

 

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