学生の睡眠時間についてNHKのニュースで報道されました。
調査によると平均の睡眠時間は、中学1年生が7時間34分、高校1年では6時間46分、高校3年生では6時間7分だったそうです。中学、高校生では、少なくとも8時間前後の睡眠が必要だとする研究もあるので、学生が慢性的な睡眠不足にあることが窺えます。
おもな原因は2つあるようです。
■宿題が終わらず午前4時くらいになってしまう。
■スマートフォンでツイッターなどをしていると飽きないので時間を取られる
東京大学大学院の佐々木司教授はこう述べています。
睡眠時間の減り幅が大きいほど心の状態も悪くなるなど、夜更かしが心にも悪影響を与えていることが分かってきた。
この点については、以前から、多くの研究者が指摘しています。子どもの慢性的な睡眠不足は、さまざまな体調不良や不登校と密接に関連していると言われています。詳しくは記事末尾の関連記事をご覧ください。
キリンは一日一時間の睡眠で大丈夫なのだそうですが、人間、特に成長期にある子どもの場合はそうはいきません。なぜ睡眠不足になるのかだけではなく、どうすれば睡眠不足を解消できるかを個人や家族のレベルで真剣に考えるべきだと思います。
たとえば人間の生体リズムのひとつであるウルトラディアンリズムを考慮に入れ、休息を計画に組み込むのはどうでしょうか。
生産性を最大限に高める「集中と休息の黄金比率」 : ライフハッカー[日本版]
また、さまざまな研究で推奨されている午後の短時間の昼寝「パワーナップ」を取ることができます。学生の場合、昼寝は難しいかもしれませんが、朝昼夕3つのことを心がければOK! あなたの人生を変える睡眠の法則には、5分間目を閉じるだけでも効果があると書かれています。昼休みの習慣にするのもよいかもしれません
多くの先進国では、睡眠についての授業があるそうですが、日本ではありません。勉強する前に、体調管理の方法や、思考を整理するテクニック、記憶のメカニズムなどを知っておくことが、慢性的な睡眠不足から抜け出すひとつのカギだと思います。
この話題については、過去にもさまざまな研究者の意見を取り上げていますのでご覧ください。