歯ぎしりと顎関節症についてのニュースがありました。ウエハマ歯科医院の上浜正院長と、昭和大学歯科病院の馬場一美教授が解説しています。
歯ぎしりは危険サイン 歯周組織を損傷、睡眠障害も :日本経済新聞
歯ぎしりのいろいろな原因
歯ぎしりはグラインディング(横方向にすりあわせ、音が出る)、クライチング(縦方向に噛み締める。気づかれにくい)の二種類があるといいます。噛み締める際の力は日中の数十倍にもなるため、睡眠障害や歯周病、顎関節症につながる場合もあるそうです。(ただし歯ぎしりは筋性顎関節症を誘発しないという研究もあるようです)
原因は人によって異なり、噛み合わせ、遺伝的影響、ストレス、抗うつ薬、飲酒、喫煙などが考えられると書かれています。意外なところでは逆流性食道炎(GERD)が関わっているケースもあるそうです。
治療は対処療法であり、スプリントと呼ぶ透明な樹脂でできた専用器具を使い、圧力を和らげます。保険が効くので費用は5000円ほどとされています。
この記事には書かれていませんが、慢性疲労症候群や線維筋痛症でも、顎関節症を併発する人は多いようです。顎関節症の治療で回復する人もいると聞きますが、実際のところどうなのでしょうか。
松原英俊先生は、逆流性食道炎(GERD)が慢性疲労症候群の原因のひとつになることもあると述べておられました。逆流性食道炎によって歯ぎしりが生じ、睡眠が損なわれ、慢性的な疲労や顎関節症を抱える場合があるのかもしれません。
松原英俊 医師,【慢性疲労症候群、胃食道逆流症(特に食道外症状)】,康生会クリニック(医仁会武田総合病院グループ)-総合診療科(まつばらひでとし,) | ドクターズガイド
わたしも一時期、軽度の顎関節症になって、痛みが生じ、口を小さくしか開けられなくなりました。歯医者でスプリントを作ってもらったのですが、慢性疲労症候群と起立性調節障害が今より悪い時期だったので歯医者の椅子に座っているのがひどく苦痛で、とても辛かったのを憶えています。
慢性疲労症候群が回復するにつれて、顎関節症はかなりよくなったので、わたしの場合は随伴症状として出ていたのかもしれません。
顎関節症の治療についてはこちらのニュースもご覧ください。