視床下部の中枢神経が老化や慢性疲労症候群と関係している

の視床下部が老化に関わっているというニュースがありました。

米アルバート・アインシュタイン医科大学によると「脳内の視床下部が、全身の老化について重要な役割を果たしている」そうです。

脳の視床下部への介入で健康長寿に?老化を抑制 米研究 国際ニュース : AFPBB Newsはてなブックマーク - 脳の視床下部への介入で健康長寿に?老化を抑制 米研究 国際ニュース : AFPBB News

海外技術/脳内の視床下部、全身の老化に関与-米大:日刊工業新聞

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視床下部は老化と関連している

この研究の趣旨はこう要約されています。

論文で老化に関連するとされたのは成長や生殖、代謝をつかさどる視床下部という部位。以前から、脳が老化現象をコントロールしているのではないかと言われていたが、今回の研究で初めてその証拠が示された。

視床下部内部の情報伝達分子「NF-kB」を活性化すると、脳のニューロンの生成に関わるホルモン「GnRH」の量が減り、筋肉の衰えや肌の萎縮、骨密度の低下や記憶力低下などの老化現象がみられたそうです。逆に「NF-kB」を阻害するとマウスの寿命が延びました。

体内時計の謎に迫るによると、脳の視床下部には人間の時計機構の中枢があり、全身のさまざまな機能をリズミカルに制御していると言われています。

また「夜ふかし」の脳科学―子どもの心と体を壊すものによると、生体時計が乱れる慢性的な睡眠不足によって現れるさまざまな症状は、老化と同等だとも言われていました。

これらの意見からすると、脳の視床下部や、視床下部にある体内時計の中枢、視交叉上核は老化と深く関連しているといえそうです。

視床下部は慢性疲労症候群と関連している

また、日本の疲労研究によると、疲労と老化は同じメカニズムであることが明らかになっています。慢性疲労症候群(CFS)の症状は老化と似ていると言われることもあります。

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最近の別のニュースによると、「CFSに関しては,原因不明ではあるものの,視床下部−下垂体−副腎皮質系(hypothalamic-pituitary-adrenal axis;HPA)の機能障害が関係していることでは専門家の意見が一致している」そうです。

慢性疲労症候群 視床下部−下垂体−副腎皮質系の機能障害関与の可能性:医師のための専門情報サイト[MT Pro]はてなブックマーク - 慢性疲労症候群 視床下部−下垂体−副腎皮質系の機能障害関与の可能性:医師のための専門情報サイト[MT Pro]

 視床下部は、神経系・免疫系・内分泌系のすべてを統括している部分です。慢性疲労症候群を中枢神経の障害とするなら、さまざまな症状が現れることにも納得がいきます。

現時点では慢性疲労症候群の病態は十分解明されているわけではありませんが、老化を制御している視床下部の中枢神経にカギがあるということは間違いなさそうです。

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