生物に存在する概月時計や概潮汐時計が様々な身体の不調につながっている可能性も

物には概日時計だけではなく、さらに別の体内時計(概月時計や概潮汐時計)が存在しているという研究が報道されていました。

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テスマール・ライブレ氏の研究チームは、海の環形動物Platynereis dumerilii)の概日時計の発現を阻むことよって、概日時計から独立し、月の満ち欠けに対応した概月時計が存在する証拠を発見したそうです。

またキリアコウ氏が率いる研究チームは、ダンゴムシの親戚の海生生物Eurydice pulchraに、潮の満ち引きに対応する概潮汐時計を発見したそうです。潮汐リズムは12時間(半日)の周期で、マウスの遺伝子にも見られるそうです。

最近、人間の睡眠にも、概日時計だけでなく、概月時計が関わっているという研究結果が出ていました。

月と同調している概月時計が睡眠時間の長さに関係
満月の夜は睡眠時間が短くなるそうです。

別の研究では、男性においても、一部のホルモン分泌に1カ月、あるいは半月のサイクルがあることが示されていたと書かれています。

「体内時計の謎に迫る」という本によると、人間の体には、90分、1日、1週間、1ヶ月、1年、さらには1.3年などさまざまなリズムが多重的に組み込まれているようですが、仕組みについては1日のリズム以外ほとんどわかっていません。

「生物時計はなぜリズムを刻むのか」という本によると、生体時計は、自然と調和して、わたしたちに生きやすさをもたらしてくれるシステムです。現代社会によって、このシステムが狂いつつあることが、さまざまな身体の不調につながっているとも考えられています。

慢性疲労症候群も時計機構との関わりが指摘されている病気なので、こうした研究の進展は興味深く思います。

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