統合失調症で生じる、不気味な幻聴や幻覚などの症状を体験できる講座についてのニュースがあり、興味深く思いました。
不気味な幻聴・妄想「耐えられない」 統合失調症の症状知って 記者が体験講座に参加:朝日新聞デジタル
統合失調症のバーチャル体験動画
講義の最中、部屋の四隅に隠されたスピーカーから声が聞こえたり、スクリーンに講義と関係のない不気味な映像が映し出されたりして、統合失調症の人の苦痛を体感できるのだそうです。
本文を読む限りでもその気持ちわるさが伝わってきます。
統合失調症の幻覚疑似体験ができるツール・バーチャルハルシネーションは以下のサイトから閲覧できます。
映像はたった数分で終わりますが、1日中休みなく、何年も苦しんでいる当事者の人は本当に苦しいだろうと思いました。統合失調症について今まで読んで知っていた知識と、実際に体験して感じる苦痛はぜんぜん違うものだとよく分かりました。
統合失調症のバーチャルハルシネーション動画は2016年にリニューアル公開されていて、次のような特徴が盛り込まれたと解説されています。
統合失調症の疾患教育ツール「バーチャル ハルシネーション」リニューアル公開|ヤンセンファーマ株式会社のプレスリリース
■軽蔑、嘲笑、命令してくる幻聴
本人に指示・命令したり、本人しか知りえないことを次々と言ってあざ笑い、軽蔑する幻聴
■行動を予言してくる幻聴
不安を見透かしているかのように、これからどうなるかを予言する幻聴。幻聴にだんだん思考が支配されてしまう。
■生活音に重なって聞こえてくる幻聴
日常でよくある生活音に紛れ込んで名前を呼んだり、消したはずの電化製品の音が聞こえたりする幻聴。
■過度におだててくる幻聴
現実にはありえないことを言っておだててくる幻聴。思考へ伝播して信じこんでしまう。
ADHDのバーチャル体験動画
ADHD版「バーチャルAD/HD セルフエスティーム版」もありました。こちらのほうは半分以上自分に当てはまる気がします…。子どものころ、そして今も同じような経験をしています。
わたしは、主治医から、ADHDではなく愛着障害なのではないか、と言われていました。ところが、最近読んだ本によると、ADHDと愛着障害は互いに重なりあっている部分も大きく、同じ問題の別の面ではないかとされていました。
ドーパミンD4受容体遺伝子の多型があると、とても好奇心旺盛な子どもになります。そして、その遺伝子があるとADHDになりやすく、同時に養育の問題を過敏に反映しやすく、愛着障害にもなりやすいそうです。
ADHDというとエジソンと結び付けられたりして、「良い面もある」と強調されることに少し違和感があります。自分の積極性や、アイデアが次々と出てくる部分を生かせたら良いのですが、裏目に出ることも多いです。