自閉症スペクトラム(ASD)や児童虐待について研究しておられる福井大の友田明美教授や藤沢隆史特命助教授の研究が報告されていました。
唾液ホルモン自閉症と関連 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
福井)ASD児、ホルモン機能不全か 福井大教授ら確認:朝日新聞デジタル
ペンギンの絵を指差す動画を見せて特殊な装置で目線の動きを観察したところ、オキシトシンの唾液中の濃度が高い子どもほどペンギンに注目しましたが、濃度が低ければ、ペンギンへの注目が少なかったそうです。画像を指さした部分に視線が集まる動きとオキシトシンの濃度とが比例することがわかります。
一方、同様の調査をASDの子どもにしたところ、オキシトシン濃度に関係なく目線の先はバラバラでした。オキシトシンの濃度が高いのに指差された対象物に注目出来なかったり、逆に濃度が低いのに注目していたりといった傾向があれば、ASDが疑われることになります。
この検査から、ASDの子どもではオキシトシンがうまく働いていないことがわかるとともに、この検査を利用すれば、ASDの早期発見に役立つかもしれないと書かれています。
ASDに対するオキシトシンの効果を調べる臨床研究のその後の進展はこちらの記事にまとめています。