このたび、イラストギャラリーをWordPressで作りました。イラストをサムネイルで見せて、説明も入るレイアウトなので、とても気に入っています。
イラストや写真をWordPressで公開したいと思う場合、通常の選択肢となるのは、WordPressの標準のギャラリーを使うか、有名プラグインNextGEN Galleryを使うかの二択だと思います。
それとは別に、ギャラリーに特化したテーマそのものを使うという選択肢もあります。このブログではそれを選びました。
さらに、WordPressにこだわらなければ、Tumblrという選択肢もあります。Tumblrは、画像をとても見栄えよく見せるテーマがあるだけでなく、カスタマイズ性に富んでいるブログです。一番手軽に、見栄えのよいギャラリーを作れます。
この記事では、それぞれの感想を簡単に解説したいと思います。
目次 ( 各項目までジャンプできます)
NextGEN Galleryはどうか
NextGEN GalleryやWordPress標準のギャラリーは、どちらも写真をただ見せるギャラリーには使いやすいのですが、たいていの場合、以下のような、ただ写真のサムネイルが並ぶだけの表示です。
jQuery Colorboxなどのプラグインと組み合わせれば、以下のように、写真をクリックしたときにライトボックスのエフェクトをかけられますが、写真のタイトルを表示するくらいしかできません。
最初から写真のタイトル(特に長めのタイトル)を表示させたり、説明を詳しく書いたりしたい場合は不向きです。
WordPress標準のギャラリーは一応キャプションを表示できます。NextGEN Galleryも、NextGen Galleryのキャプション | WordPress アナログ思考 を参考にして表示させてみましたが、レイアウトが崩れてしまい、柔軟性がありませんでした。
NextGEN Galleryは写真のアップロードや管理が非常に簡単なだけに、使わないのはもったいないので、いまだにこのブログでも一部ページで使っていますが、やはりタイトルや描いたときの感想を詳しく表示させたいと思いました。
▼追記
その後、多機能プラグインJetpackに、WordPressの標準ギャラリーを強化する「タイルギャラリー」と「カルーセル」機能が追加され、とても優秀なのでNextGEN Galleryではなくそちらを使うようになりました。
ギャラリー用テーマPronto
それで、いろいろ考えた末、プラグインやギャラリー機能という一部機能だけでギャラリーを実装しようとするのではなく、テーマそのものからギャラリー用のものにしてしまい、完全にギャラリーに特化したWordPressサイトを作ることにしました。
その場合、単に、アップした画像が並ぶのではなく、投稿した各記事のアイキャッチ画像がサムネイルで並ぶことになります。写真をアップロードするだけでなく、各記事に貼り付けて内容を書く手間までかかるので、手早くギャラリーを作りたい人には向いていません。あくまで、しっかり画像の説明を書きたい人向けです。
そのようなテーマを探すときに参考にしたのが以下のエントリです。
フリーかつ高品質な 10 個の WordPress ギャラリー用テーマ | Room 402
ここで紹介されているどのテーマを使ってもいいと思いますが、わたしはレスポンシブデザインかつ、標準でタイトルと抜粋が表示されているProntoにしました。
Prontoは、そのままだと、アイキャッチ画像が個別ページにも重複して表示されてしまうため、子テーマを作って、content.phpとpage.phpを修正しました。
<div id="primary" class="content-area clr">
<?php if ( has_post_thumbnail() ) : ?>
<div id="page-featured-image" class="clr">
<?php the_post_thumbnail(); ?>
</div><!-- #page-featured-image -->
やり方はよくわからなかったのですが、とりあえず、上記の部分の赤字のところを消すと、うまくいきました。
ギャラリー用のテーマを使う場合、サムネイルとして並ぶのは単なる画像ではなく、各記事です。ですから、NextGEN Galleryなどと違って、タグ分けしたり、検索したり、月別アーカイブで表示したりできます。
NextGEN Galleryだと、複数のカテゴリを作りたい場合、各カテゴリごとにギャラリーを作らなければなりませんが、各画像を記事として扱えば、分類や整理整頓が自由自在なのです。特に作品数が多い場合などは、こちらのほうが有利です。
※追記:上記エントリがリンク切れになっているので、Prontoを試す場合は「Pronto WordPress」などで検索してください。フリーでダウンロードできるページがあると思います。
▼追記
Prontoのような特殊なテーマを使わなくても、公式テーマをPinterestのようなタイルギャラリー状の見た目に改造できることがわかりました。
WordPressのトップページを雑誌や新聞のような段組にする方法 | Stocker.jp / diary
「WordPress タイル状」などで検索すれば色々と情報が出てきます。「Masonry」という機能をサイトデザインに使用すればいいようです。Prontoもどうやらそれを使っているようでした。
Tumblrはどうか
特にWordPressにこだわりがないようなら、これらと同様の機能を持つ見栄えのよいギャラリーは、Tumblrで簡単につくれます。Tumblrを使う方法は、WordPressでギャラリー用のテーマを使う場合と似ています。
やはり、画像をひとつひとつの記事として扱い、タグで分類することができます。日付を指定しておくと、アーカイブから、日付順に並び替えできます。
ギャラリー用のテーマは、とても多く用意されており、洗練された見た目のものもいろいろあります。たとえば、イラストや写真のギャラリーに使いやすいIllustfolio 3をわたしは使ってみました。これだけでも、WordPressのテーマより見た目が立派で使いやすい印象を受けます。
一見すると、Tumblrは画像のタイトルを表示できないように思われますが、そうではないようです。テキスト投稿に画像を貼り付けることでタイトルを表示できますし、うまくテーマを選べば実現できそうです。
一般には画像にタイトルなどいらないと考えられているようで、画像だけのほうが見栄えがいい場合もあります。
しかし、わたし個人の考えとして、いろいろな方のイラストギャラリーをまわってみて、自分のサイトの場合はタイトルがあったほうがわかりやすいような気がしました。というより、わたしの場合、絵の魅力だけで語れるほど絵がうまくないだけかもしれませんが…。
結論として
WordPressで写真やイラストのギャラリーを作りたいと思っている人は、まずTumblrを試してみたほうがいいと思います。
わたしは、これまでブログにWordPressを使ってきて、カテゴリ分けやウィジェット、さまざまなプラグインなど、使い勝手が非常にいいと思っています。
しかし、画像ギャラリーとしては話は別です。少なくとも、個人でギャラリーを持ちたいと思う程度のレベルであれば、TumblrがWordPressより劣っている部分は、特に思いつきません。
画像ギャラリーに多くの機能は必要ないのです。ただ画像を美しくレイアウトして見せることができれば、それだけで十分なのです。