植物もトラウマを記録する―逃げられない環境ゆえに発達する受動的な生き残り戦略

ダニエル・チャモヴィッツの「植物はそこまで知っている」から、植物もまた感覚を感じ、トラウマを記録するということ、そのメカニズムは人間とよく似ていること、トラウマとは生物学的にいえば何なのかということを考えてみました。 続きを読む

ヨーガで身体の声を聞く―トラウマや慢性疼痛に身体セラピーが役立つ理由

ベッセル・ヴァン・デア・コークらのトラウマ・センターで実践されている、トラウマの身体症状に対するヨーガ・プログラムを参考にして、身体的な気づきを促すボディワークがなぜ原因不明の身体症状や慢性疲労症候群、線維筋痛症などに役立つのかをまとめました。 続きを読む

ACE研究が明らかにした「小児期逆境後症候群」ーなぜ子ども時代の体験が脳の炎症や慢性疾患を引き起こすのか

17000人以上のデータから子ども時代の逆境体験と成人後の体調不良の関連性を導き出した画期的なACE研究の取り組みをもとに、幼少期の経験がわたしたちの一生にわたり、心身の健康にどんな影響を及ぼすか考えます。 続きを読む

発達性トラウマ障害(DTD)の10の特徴―難治性で多重診断される発達障害,睡眠障害,慢性疲労,双極II型などの正体

子ども時代のトラウマは従来の発達障害よりもさらに深刻な影響を生涯にわたってもたらす…。トラウマ研究の世界的権威ヴァン・デア・コーク博士が提唱した「発達性トラウマ障害」(DTD)という概念について解説しています。 続きを読む

人への恐怖と過敏な気遣い,ありとあらゆる不定愁訴に呪われた「無秩序型愛着」を抱えた人たち

見知らぬ人に対して親しげに振る舞いながらも、心の中では凍てつくような恐怖と不信感が渦巻いている。そうした混乱した振る舞いをみせる無秩序型、未解決型と呼ばれる愛着スタイルとは何か、人生にどれほど破壊的な影響をもたらすか、どう対処できるかを解説しています。 続きを読む

よく似ているADHDと愛着障害の違い―スティーブ・ジョブズはどちらだったのか

アップルの故スティーブ・ジョブズはADHDとも愛着障害とも言われています。両者はよく似ていて見分けがつきにくいとされますが、この記事では(1)社会福祉学の観点(2)臨床の観点(3)脳科学の観点(4)遺伝の観点から、さまざまな研究者の意見を引用して考察しています。 続きを読む

だれも知らなかった「いやされない傷 児童虐待と傷ついていく脳」(2011年新版)

子どもの虐待は、近年注目を浴びるようになって来ました。しかし、虐待が脳という“器質”にいやされない傷を残すことを知っている人はどれだけいるでしょうか。友田明美先生の著書「いやされない傷 児童虐待と傷ついていく脳」に注目したいと思います。 続きを読む