【11/3】「脳科学から見た子ども虐待」タイチャー先生の国際交流講演会(福岡市)

岡市の福岡女学院大学で、2015/11/3に、マーチン・H・タイチャー(Martin.H.Teicher)先生による「脳科学から見た子ども虐待」という国際交流講演会が催されるそうです。

【発達教育学専攻】専攻開設記念国際交流講演会のお知らせ|News&Events|福岡女学院大学・福岡女学院大学短期大学部

ハーバード大学医学部のタイチャー先生というと、このブログでも取り上げた、いやされない傷―児童虐待と傷ついていく脳を福井大の友田明美先生と執筆された方で、脳科学から見た子ども虐待の研究の第一人者です。

子ども虐待の脳科学は、虐待やネグレクトによる愛着障害第四の発達障害や、後遺症として残ることもある境界性パーソナリティ障害とも関係しています。

講演会のチラシには次のように解説されています。

これまで虐待の影響は主に心理的な問題と考えられてきました。

しかし近年、虐待が子どもの脳に対し、重篤な影響を及ぼすことが示されてきました。

子どもの脳は身体的な経験を通して発達していきます。

この脳の発達に重要な時期に虐待を受けると、厳しいストレスにより脳の構造や機能に消すことのできない傷が刻み付けられてしまうといいます。

この衝撃的な事実の解明に、先駆的な役割を果たしてきた研究者であるタイチャー氏を講師に招き、講演会を開催致します。

この講演会はFOUR WINDS乳幼児精神保健学会特別セミナーであり、青森県で行われる学術集会とともに福岡市でも講演していただくことになりました。

日時や費用などの詳細は以下のようになっています。

開会:2015年11月3日(火)13:30〜
場所:福岡女学院大学 ギール記念講堂(福岡市南区3-42-1)
定員:500名
参加費:無料

申し込みは上記のサイトからどうぞ。 チラシには、申し込み方法や交通アクセスなども書かれています。

いやされない傷―児童虐待と傷ついていく脳に関するこのブログでのまとめはこちらです。

だれも知らなかった「いやされない傷 児童虐待と傷ついていく脳」(2011年新版)
子どもの虐待は、近年注目を浴びるようになって来ました。しかし、虐待が脳という“器質”にいやされない傷を残すことを知っている人はどれだけいるでしょうか。友田明美先生の著書「いやされな

愛着障害の子どもの脳の2つの特徴―左脳の視覚野が減少,ADHDより線条体が働かない

井大の友田明美先生のグループの、愛着障害(RAD)の子どもについての研究成果がニュースになっていました。

虐待児“褒めても響きにくい” - NHK福井県のニュース はてなブックマーク - 虐待児“褒めても響きにくい” - NHK福井県のニュース

虐待受けた愛着障害児は脳に異常 福井大が世界初の研究成果 特集・医療最前線ふくい 福井のニュース |福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト はてなブックマーク - 虐待受けた愛着障害児は脳に異常 福井大が世界初の研究成果 特集・医療最前線ふくい 福井のニュース |福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト

福井)愛着障害児の脳の働きや形態を解明 福井大:朝日新聞デジタル はてなブックマーク - 福井)愛着障害児の脳の働きや形態を解明 福井大:朝日新聞デジタル

虐待で疾患の子、感情読み取る脳の部位小さく : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

虐待受け脳異常の傾向 福井大が「愛着障害」の子研究:福井:中日新聞(CHUNICHI Web) はてなブックマーク - 虐待受け脳異常の傾向 福井大が「愛着障害」の子研究:福井:中日新聞(CHUNICHI Web)

虐待で精神疾患の子ども…表情、感情認知が困難か : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) はてなブックマーク - 虐待で精神疾患の子ども…表情、感情認知が困難か : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

<虐待受けた子供>脳の機能低下 褒めても響かぬ?(毎日新聞)|dメニュー(NTTドコモ) はてなブックマーク - <虐待受けた子供>脳の機能低下 褒めても響かぬ?(毎日新聞)|dメニュー(NTTドコモ)

神戸新聞NEXT|医療ニュース|虐待受けた子ども、脳機能低下 褒められても心に響かず 理研など はてなブックマーク - 神戸新聞NEXT|医療ニュース|虐待受けた子ども、脳機能低下 褒められても心に響かず 理研など

以前にこのブログで取り上げた点も含まれていますが、今回のニュースでは2つの点が扱われています。

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ディズニー映画のピクサー社長が語る―多様性を認めると創造性豊かになるのはなぜか

造性、クリエイティビティを発揮する秘訣については、さまざまなアーティストが、さまざまなアドバイスを語っています。

その中で、創造性には多様性が大切であり、万人に当てはまる定義はない。そう述べるのは、近年ディズニー映画の立役者として成功したピクサー・アニメーション・スタジオの社長、エド・キャットムルです。

「こうすればクリエイティブになれる!」という本はいろいろありますが、「創造性をあえて定義しない」という考え方を記したピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法はとても面白い本でした。

なぜ多様性をベースにすると創造性が豊かになるのか、ということについて

■自分の意見と他人の意見は違うことを受け入れる
■他人に役立つものが自分にも役立つとは限らないことを認める

という2つの観点から調べてみたいと思います。

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【10/3】テレビ東京系列「生きるを伝える」で脳脊髄液減少症のモデル・ライター早坂理恵さん(追記あり)

レビ東京系列で放送されているミニドキュメンタリー「生きるを伝える」の公式サイトによると、10/3(土)の放送で、脳脊髄液減少症のモデル・ライターの早坂理恵さん(@sakuraryi)について扱われるそうです。

生きるを伝える : テレビ東京 はてなブックマーク - 生きるを伝える : テレビ東京

病をきっかけに新たな挑戦

モデル・ライター「早坂理恵さん」

小学生の頃からモデルとして活躍。

しかし、26歳のときに激しい頭痛や目眩に襲われる。診断は脳脊髄液減少症という治療法も確立されていない病だった。仕事も今まで通りには出来ず、まわりからも病気を理解されない現実。

病気をもっと知って欲しいという思いからブログに病状等を綴ると、予想以上に大きな反響が。病をきっかけに、新たな一歩を踏み出すことに…。

日時は2015/10/3(土) 夜8:54から3分ほどの放送です。ご興味にある方はぜひご覧ください。

放送を見れない場合でも、公式サイトのバックナンバーのページから、放送終了後に視聴できるみたいですね。

追記:放送内容視聴のまとめ

放送内容視聴したのでまとめておきます。

----以下番組内容----

ヨガ教室を取材するモデルの早坂理恵さん(31)。ある病気をきっかけにライターとしても活動を始めました。

(病気が)辛いというよりかは、これを活かそうというような。その先につながるための種なんだなと

健康と美容について執筆活動をする早坂さん。小学生のころからモデルとして活躍していました。

しかし26歳のとき…

突如すごく激しい頭痛がして

その後次々と思いもよらぬ症状が襲います。(記憶障害・頭痛・吐き気など)

今までしてた普通のことが急にできなくなる。自分の家に帰ろうとするんだけど、ここで曲がるんだったかどうだったか、みたいな

診断は脳脊髄液減少症。原因は不明で明確な治療法も確立していない病気でした。

これまでのように仕事を続けることは困難になり、さらに追い打ちをかける出来事が。

頭痛、吐き気、めまいというのが主な症状なので、ある方にとっちゃ、「そんな程度で会社休むの?」みたいな。

病気の認知度が低く、偏見に悩まされる早坂さんに、ある思いが募ります。

脳脊髄液減少症という病気をもうちょっと知ってもらいたいなと。

症状をひとつひとつブログにつづりました。すると予想以上に大きな反響を呼びます。

大変な病気を患いながらも、前向きに生きていらっしゃるその姿に、いつも勇気づけられます、というような。私の病気も無駄じゃなかったなと。

人に勇気を与えることができると知った早坂さん。今ではライターとして新しい一歩を踏みだしました。

(病気が)辛いというよりかは、これを活かそうというような。やっぱり自分でできること見つけてまだ生きていきたいなと。

病気に負けない姿を発信する早坂さん。これからも勇気をとどけます。

■あなたにとって生きるとは?

今ここです。

過去でも未来でもなく、ここをどうやって楽しんで、生きられるかということですね。

人生には、抜き足差し足でゆっくり進まないといけないときと、天国と地獄の歌にのせてつんのめりながら進まないといけないときとあると思うんですけど、どんなときでも、いかに自分に問いかけていられるかどうかっていうのが、すごく大事なんじゃないかなと思う。

----以上放送内容----

わたしも、この番組で初めて早坂さんのことを知ったのですが、とても励まされました。重い病気を抱えつつも、できることを探して取り組んでおられる姿に見倣いたいと思います。

早坂さんのオフィシャルサイトはこちらです。

早坂 理恵 | RIE HAYASAKA - Model & Actress Official Site はてなブックマーク - 早坂 理恵 | RIE HAYASAKA - Model & Actress Official Site

現実感がない「離人症状」とは何か―世界が遠い,薄っぺらい,生きている心地がしない原因

離人症の人の目には、周りの世界は、異様で、奇妙で、なじみがなく、夢のように映る。

物はときおり不思議なほど小さく見え、平たくなることもある。音は遠くから聞こえるように思える。

…情動もやはり、著しく変化する。患者たちは、苦痛も快感も経験できないと苦情を言う。…彼らは自分自身に不案内になってしまったのだ。(p168)

れは身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法という本に載せられている、ベルリンの医師ポール・シルダーが1928年に書いた「離人症」「離人感」(depersonalization)の特徴です。

100年近く前に書かれたこの同じ離人症を経験する人は、今の時代にも大勢います。現実感ののない感覚。それはとても気持ちが悪く、不安を誘うものです。

生きている実感がなく、自分が空っぽに感じられ、世界が遠くに薄っぺらく色あせて見え、自分の体が抜け殻のように、また自分ではない人形のように思えるとしたら、生きることに喜びや幸せを感じられなくなるでしょう。

この記事では、 「自己」と「他者」―臨床哲学の諸相という本をもとに、離人症にはどのような症状が含まれるのか、なぜ現実感がなくなるのか、どうすれば治療できるのか、という点を紹介したいと思います。

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