すべての個性的でありたい人への13のメッセージ―LD&ADHDの人の元気が出る本

こうして誕生したこの本を、すべての個性的でありたい人々に、「LDを活かして生きていこう」というメッセージとともに贈ります。(p6)

なたは自分のことを「きわめて個性的」だと思いますか?

中には、自分はあまり特徴がない、趣味がない、影が薄い、と思っている人も多いでしょう。大多数の人は「普通」であることに悩むと言われています。

その逆に、あまりに突き抜けた個性のせいで、学校でも、社会でも目立ったりつまずいたり、理解されなかったりして、山あり谷ありの人生を送ってきたという人もいるかと思います。

今回紹介する本は、まさに、そのような人たち、またそのような傾向を持つ子どもたちに向けられた一冊です。そのような人は、子ども時代からLD(限局性学習症)やADHD(注意欠如多動症)を抱えている場合が少なくないようです。

そうした個性を、社会でつまずく「障がい」ではなく、「才能」として育てるにはどうすればよいのでしょうか。LD教授、上野一彦先生のLDを活かして生きよう―LD教授(パパ)のチャレンジを読んで、心に残った部分をまとめてみました。

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化学物質過敏症闘病マンガ「かびんのつま」(3)完結編感想―自分とは違う感覚世界を理解する大切さ

もし大切な人が発症して夢も希望も失いかけた時には、そばにいる誰かが、病気や苦しみを理解して、その人の手助けをしてあげてほしい。(p190)

画家のあきやまひできさんによる、化学物質過敏症(CS)の闘病マンガかびんのつま 3 (ビッグコミックススペシャル)を読みました。第一巻から読んできましたが、第三巻で無事、完結を迎えられました。

これまでも感想を書いてきましたが、この第三巻についても、わたしになりに感じたことを書いておこうと思います。

わたし自身は化学物質過敏症(CS)ではありませんが、友人にCSが何人かいて、その大変さをじかに見ています。それで、CSについての具体的な体験を読めるこのマンガはとても貴重だと思っています。

今回は、このマンガの中の「さまざまな刺激への過敏性」「理解のある先生たち」「理解できないから誤解される」といった話題について、このブログで取り上げてきた他の病気の話とからめて考えたいと思います。

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独創的なアスペルガーの芸術家たちの10の特徴―クリエイティブな天才の秘訣?

「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロル
批判哲学の祖たる哲学者イマヌエル・カント
ジムノペディを送り出した孤高の音楽家エリック・サティ

れらの人たちに共通するのは何でしょうか。

一説によると、これらの人は皆、残された書簡や伝記などを分析した結果、今でいうところの自閉スペクトラム症(ASD)、特に高機能なタイプであるアスペルガー症候群(AS)の傾向を示していたのではないかと考えられています。(※ASは最新のDSM5ではASDに統一されていますが、ここでは本の内容に沿ってアスペルガーを用います)

もちろん、故人を死後診断することには批判も多いわけですが、彼らを自閉症の観点から考えると、芸術家の独創性について、新しいユニークな観点が得られると研究者たちは考えています。

天才芸術家たちは、良くも悪くもユニークな個性を持っていたと言われることが多いですが、その源は、アスペルガー症候群という、多くの人とは異なる脳の使い方があったのかもしれません。

歴史上の自閉スペクトラム症の人物について研究しているマイケル・フィッツジェラルド博士の本、天才の秘密 アスペルガー症候群と芸術的独創性から、彼らに見られる10の特徴をまとめてみました。

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「魂の殺害」である性虐待・性暴力の7つの後遺症―子どもが性被害を受けた時の対処法とは?

暴力の被害に関連して、子ども虐待の研究をしておられる福井大学の友田明美先生の研究が取り上げられていました。

性暴力の実相(1)後遺症 抑えられぬ不安、混乱 - 西日本新聞 はてなブックマーク - 性暴力の実相(1)後遺症 抑えられぬ不安、混乱 - 西日本新聞

性暴力の実相(2)身内 「安心な家庭」描けず - 西日本新聞 はてなブックマーク - 性暴力の実相(2)身内 「安心な家庭」描けず - 西日本新聞

ニュースでは、子ども時代に親族や見知らぬ人から性暴力を受けた人たちの実体験をもとに、さまざまな後遺症の存在が明らかにされています。

この記事では、性被害の後遺症を概観するとともに、友田先生が編纂された本である子どものPTSD 診断と治療から、子どもが性被害を受けたとき、てきる限り傷跡を残さないようケアする対処法について取り上げます。

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イマジナリーフレンドは自分で「作る」ものなのか「作り方」があるのか

のブログの訪問者の検索ワードの中に、しばしば「イマジナリーフレンド 作り方」というキーワードを目にします。

イマジナリーフレンド(IF)とは、「空想の友だち」のことで、学術的にはイマジナリーコンパニオン(IC: Imaginary Companion)として、発達心理学などの分野で研究されています。

このブログでは、これまで、イマジナリーフレンドの「作り方」については、一切触れていませんでした。このブログが重点的に取り上げているのは、イマジナリーフレンドを持つようになる人の素質です。

なぜイマジナリーフレンドの「作り方」について書いてこなかったのでしょうか。その点をこの機会に説明しておきたいと思います。

最初に、さまざまな文献を調査した結論としての、わたしの意見を書いておきましょう。

■学術的な意味におけるイマジナリーフレンドは、自分で作るものではない
■しかし、自分で作るイマジナリーフレンドがあることも確かで、「作り方」も存在する
■ただし、自分で作ったIFと、学術的な意味におけるIFはかなり異なる可能性がある

それでは、どのようにして、このような結論に至ったのか、お話したいと思います。

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