【10/20】発達障害と愛着障害の新刊『「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム』発売

月2015/10/20に、愛着障害(RAD)に関係した本をこれまでも多数発刊している福村出版から、愛着障害と発達障害に関係した新刊が出るようです。

タイトルは発達障害・愛着障害 現場で正しくこどもを理解し、こどもに合った支援をする 『「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム』で、和歌山大学教育学部教授米澤好史先生が書いておられます。

臨床発達心理士として、子どもの愛着障害、発達障害、学習障害などの問題に取り組んでおられ、不登校支援や学校教育に関する講演などにも携わっておられる方のようです。

この本の内容紹介は次のとおりです。

愛着障害、愛着の問題を持つこどもの見極めのポイントを紹介し、通説となっていた愛着形成における母親との関係性や臨界期(大きくなってからでは間に合わないなど)に縛られることなく、愛着の問題を抱える子どもを支援する方法を、著者自ら実践研究を行った豊富な事例で解説する。

「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラムについては、和歌山大学学術リポジトリの中にある米澤好史先生の論文で、愛着障害とADHD、ASDの見分け方なども含めて詳しく説明されています。

愛着障害・社交障害・発達障害への「愛情の器」モデルによる支援の効果 : 愛着修復プログラム・感情コントロール支援プログラムの要点-和歌山大学学術リポジトリ はてなブックマーク - 愛着障害・社交障害・発達障害への「愛情の器」モデルによる支援の効果 : 愛着修復プログラム・感情コントロール支援プログラムの要点-和歌山大学学術リポジトリ

この論文の内容を、より詳しい本の形にしたのが、今回の新刊ではないかと思いますので、ご興味のある方は読んでみてください。

境界性パーソナリティ障害と解離性障害の7つの違い―リストカットだけでは診断できない

リストカットなどの自傷行為=境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン) ?

なた、またはご家族や友だちのだれかが、時に攻撃的になったり、リストカットしたりすることがありますか? 世の中では、そのような人はボーダーライン(BPD)だとみなされることが少なくありません。

この分野の専門家、岡野憲一郎先生は著書続解離性障害の中でこう述べます。

従来は、衝動性が強くリストカット等の自傷行為を繰り返し、時に非常に被害妄想的になり、治療者や両親や恋人を激しく責める人々を、臨床家たちはあまり迷うことなく、BPDと診断する傾向にあった。(p22)

ところが、近年の研究で、一見ボーダーラインに見える人たちの中に、実はまったく違う別の病気、「解離性障害」「解離性同一性障害」(多重人格)の人が紛れ込んでいることがわかってきました。

ボーダーラインと解離性障害は表面的には似ていますが、やはり解離を専門とする柴山雅俊先生は、著書解離の構造―私の変容と“むすび”の治療論の中ではっきりこう述べます。

解離性障害の患者さんはしばしば境界性パーソナリティ障害と診断されます。…そのことはあまり治療に結びつかないといえるでしょう。

…解離性障害はパーソナリティが障害されているわけではありません。二つは別の病気です。(p78)

この記事では、岡野憲一郎先生の続解離性障害を中心に、いくつかの本から、よく似ていて誤解されがちな、境界性パーソナリティ障害(BPD)と解離性障害の7つの違いについて、詳しく取り上げたいと思います。

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腸内細菌の絶滅が現代の慢性病をもたらした―「沈黙の春」から「抗生物質の冬」へ

  私たちは現在、かつてより病気になりやすくなっているような気がする。

…過去に見られた多くの致死的な疫病とは異なり、そうした病気の症状は慢性的で何十年にもわたって患者の生活の質を低下させる。(p2)

性疲労症候群などの慢性炎症疾患、クローン病・潰瘍性大腸炎・多発性硬化症などの自己免疫疾患、アトピー・花粉症などのアレルギー、そして自閉症。

これらはどれも、近年、先進国を中心に、謎の急増を記録している病気です。

なぜこうした病気が増加しているのか、さまざまな意見が飛び交っていますが、多くの場合、それらは、問題のほんの一面について議論しているにすぎません。

中には疾病概念の普及や過剰診断で患者が増えているように見えるだけにすぎないと論じる人もいますが、現場の医師や、当事者たちは、それだけではこれほどの増加は説明できないとはっきり感じています。

近年、これらすべての病気には、共通する原因があるのではないか、という背筋が寒くなるような事実が明らかになりつつあります。それは気候変動や環境汚染と同じほど衝撃的かつ深刻、そして世界的な問題だと考えられています。 

失われてゆく、我々の内なる細菌という本から、今、医学の世界で注目されている「マイクロバイオームの消失」、「抗生物質の冬」といった、わたしたちの未来に関係するキーワードについて紹介したいと思います。 続きを読む

筑波大学で世界屈指の睡眠研究が始まる!―オレキシン発見者の柳沢正史博士らの「国際統合睡眠医科学研究機構」(IIIS)完成

波大学内に、睡眠研究の新たな拠点となる世界トップクラスの施設、「国際統合睡眠医科学研究機構」(IIIS)が2015年9月29日にオープンしました。

機構長は、ナルコレプシーの原因物質であるオレキシンを発見したことで世界的に有名な柳沢正史博士です。

国際統合睡眠医科学研究機構 筑波大学 はてなブックマーク - 国際統合睡眠医科学研究機構 筑波大学

睡眠医科学研究棟 筑波大に完成  : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) はてなブックマーク - 睡眠医科学研究棟 筑波大に完成  : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

睡眠の謎を解明するため、世界トップレベルの研究者が集結 筑波大学に新施設オープン : Aging Style(エイジングスタイル) はてなブックマーク - 睡眠の謎を解明するため、世界トップレベルの研究者が集結 筑波大学に新施設オープン : Aging Style(エイジングスタイル)

未踏の世界へ:眠りの正体に迫る 筑波大国際統合睡眠医科学研究機構長・柳沢正史さん - 毎日新聞 はてなブックマーク - 未踏の世界へ:眠りの正体に迫る 筑波大国際統合睡眠医科学研究機構長・柳沢正史さん - 毎日新聞

睡眠・覚醒の謎の解明に挑む (柳沢正史さん=筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長) - メディカル朝日 - アピタル(医療・健康) はてなブックマーク - 睡眠・覚醒の謎の解明に挑む (柳沢正史さん=筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長) - メディカル朝日 - アピタル(医療・健康)

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多発性硬化症(MS)の再発予防治療薬「コパキソン」が日本で販売

界50ヵ国以上で承認されていて、再発型の多発性硬化症(MS)の第一選択薬とされているコパキソン(グラチラマー酢酸塩)が日本でも製造販売が承認されたそうです。

武田薬品: 多発性硬化症治療剤「コパキソン®皮下注20mgシリンジ」の日本における製造販売承認取得について | Business Wire はてなブックマーク - 武田薬品: 多発性硬化症治療剤「コパキソン®皮下注20mgシリンジ」の日本における製造販売承認取得について | Business Wire

再発予防薬のコパキソンが承認

コパキソンは、イスラエルのTeva社が開発した多発性硬化症の再発を予防する1日1回の皮下投与注射剤です。国内では医療上必要性の高い未承認薬として、承認が進められていました。

多発性硬化症は、日本では約18000人の患者がいて、

■一次性進行型…発病初期から慢性進行性の経過をたどる
■再発寛解型…再発・寛解を繰り返す
■二次性進行型…再発・寛解を経て進行型に転じ

といったタイプがあるそうですが、8割以上の患者が再発寛解型だといいます。コパキソンはこの再発寛解型の多発性硬化症の再発を抑え、再発したときでも重症化を防ぐ薬です。

コパキソンのペプチドコポリマーが免疫細胞の炎症反応を防ぐメカニズムについては、こちらのサイトに書かれていました。

コパキソン(グラチラマー)の作用機序:多発性硬化症治療薬 はてなブックマーク - コパキソン(グラチラマー)の作用機序:多発性硬化症治療薬

多発性硬化症の再発予防薬としては、すでにインターフェロンベータ製剤であるアボネックスやベタフェロン、S1P1受容体調節薬のジレニア/イムセラ(フィンゴリモド塩酸塩)、モノクローナル抗体のタイサブリ(ナタリズマブ)などが使われています。

患者によって、どの薬が合うかは人それぞれそなので、治療薬の選択肢が増えるのは、望ましいことだと思います。改善する患者が一人でも多くなるよう願っています。

多発性硬化症のその他のニュース

最近報道されていた多発性硬化症に関するその他のニュースについて

多発性硬化症の人の寿命

多発性硬化症の人では寿命が短い傾向、一緒に存在する症状の改善が大切か | Medエッジ

悲しいことですが、多発性硬化症の人は、二次的に別の疾患を抱えやすいため、寿命が短くなる傾向があるとされています。調査では、一般の人の平均寿命が83歳だったのに対し、MS患者は76歳だったとのこと。

喫煙はMS発症、進行型への移行のリスク

多発性硬化症が見つかったあとでも禁煙したほうがいいのか? - MEDLEYニュース はてなブックマーク - 多発性硬化症が見つかったあとでも禁煙したほうがいいのか? - MEDLEYニュース

喫煙は二次性進行型の多発性硬化症(SPMS)と関係があるというニュース。喫煙しているとMSを発症しやすくなるばかりか、再発寛解型から二次性進行型に移行しやすくなるようだとされています。

禁煙した人は、二次性進行型への移行の平均年齢が遅くなるとも書かれています。