大人・子どものADHD当事者によるコンサータの効果・感想・体験談のブログまとめ

ADHD(注意欠如・多動症/注意欠陥・多動性障害)の第一選択薬として、子どものADHDにも大人のADHDにも処方されるようになった、コンサータ(メチルフェニデート徐放剤)の感想・体験談のまとめです。

大人のADHDの本人またはADHDの子どもを持つ親のブログで、コンサータの感想を取り扱っているものへのリンク集でもあります。

ヤフー知恵袋などのナレッジコミュニティや、2ちゃんねるなどの匿名掲示板のまとめも散見されましたが、それらは含めていません。

あくまで当事者が自分のサイトで責任をもって発信している情報にこそ信ぴょう性があると考えているためです。文脈が存在しない短い感想は正確なニュアンスを伝えていない可能性もあります。

各体験談へのリンクには、概要として効果や副作用についての箇条書きをつけていますが、気になる体験談は、必ず元記事を読むようにしてください。当事者ならではの感想は読む価値が大いにあります。

どの経験談にしても、あくまで個人の感想であり、それらと違った効果や副作用が出ることは十分にあります。また専門家の意見とは異なる場合もあります。あくまで参考としてご覧ください

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なぜ無意識のうちに自傷をやってしまうのか―リスカや抜毛の背後にある解離・ADHD・自閉症

僕は最初の患者さんがヒステリーの人で、彼女は自分のクビをパーッと20本くらい切ったんです。

それで僕はこうやって縫っていました。そしたらナースに言われた一言ね。

…「柴山君、そんな怖い顔して縫ってどうするの。もうちょっとやさしい顔してあげなさい」と言われて、「できませんよ」とか言って。

やっぱり怒りというか、何でこんなことするんだっていう気持ちとか、この緊張をはらんだ息苦しい治療関係はいったいどこから来てるのだろう、というのがあるわけですよ。(p187)

れは、解離性障害―多重人格の理解と治療に載せられている、新米の医者だったころの柴山雅俊先生の経験談です。

自傷行為を目にすると、多くの人は困惑します。自傷行為の中で、特に有名なのはリストカットですが、そのほかにも壁に頭を打ちつけたり、自分で自分の毛を引き抜いたりする人もいます。

自傷行為は注目を引くためにやっていると言われることもあります。心配させて注意を引きたいのだろうと言うわけです。そのように考える人は自傷行為を見かけると怒ったり、やめさせようとしたりします。

しかし自傷行為を習慣的にしてしまう人の多くは、ほぼ無意識のうちに、気づいたらやってしまっていたと述べます。自傷行為にはもっと深い理由があるのです。

今回は、解離性障害、ADHD、自閉症などを取り上げた何冊かの本を参考に、自傷行為の根っこにある原因を探ってみようと思います。

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【7/10】杉山登志郎先生の新刊「発達障害の薬物療法―ASD・ADHD・複雑性PTSDへの少量処方」

松医科大学の特任教授を務めておられる発達障害と子ども虐待の専門家、杉山登志郎先生による、発達障害についての新刊「発達障害の薬物療法」が発売されるそうです。

発達障害の薬物療法 - (株)岩崎学術出版社 精神医学・精神分析・臨床心理学の専門書出版 はてなブックマーク - 発達障害の薬物療法 - (株)岩崎学術出版社 精神医学・精神分析・臨床心理学の専門書出版

目次

第1章 発達障害とトラウマへの薬物療法
第2章 発達障害はどこまで広がるのか
第3章 発達障害とトラウマ
第4章 統合失調症診断と抗精神病薬による治療をめぐって
第5章 気分障害をめぐる混乱
第6章 気分障害をめぐる誤診のパターン
第7章 少量処方
第8章 EMDRを用いた簡易精神療法
付録1 発達障害の診療のコツ
付録2 パルサーを用いた4セット法による簡易EMDR

この本のポイントについて、内容説明にはこう書かれています。

■少量処方の実際
筆者の経験では,一般に使われている薬の量の遙かに少量の服用で,副作用なく治療的な対応が可能な症例が多い。

■誤った診断に基づく誤った処方のパターン
一般に最重症と考えられている症例が誤診の対象となり、薬の大量処方を受けている

■臨床経験をまとめたもの
内容は筆者の臨床経験をまとめたもので、エビデンスのレベルは低く,あくまでもエキスパート・オピニオンである。

 

発達障害の薬物療法は、そもそもどんな薬が効果があるのか、ということがあまり知られていませんし、過敏性ゆえに量が多いと逆に症状が悪化する、ということも知られていません。発達障害の治療をするという専門家にとって、この本は必要な知識ですし、治療を受ける側としても、知識を持っていることが身の守りとなるかもしれません。

Amazonでも取り扱い開始していました。

自閉症や慢性疲労症候群の脳の炎症は細菌などの不在がもたらした?―寄生虫療法・糞便移植で治療

ジョンソン夫妻は、ローレンスが熱を出すたびに興奮状態や自傷行為といった自閉症の最も激しい症状が和らぐことに気づいていた。

彼らは半ば冗談のように、「ローレンスの病気を治すため、わざと病気にするというのはどうかな」と話し合ったものだった

(ちなみに、多くの自閉症児の親が同じような現象を体験している。数年後、ジョンズ・ホプキンス大学の研究者グループがこの現象を正式に調査することになった)(p311)

閉症児の不思議な特徴のひとつに、熱が出ると症状が和らぐ、というのがあります。この現象は、わたしも複数の書籍で読んだことがありますが、理由はよくわかっていませんでした。

ところが、寄生虫なき病という本を読むと、その現象こそ、自閉症の原因やメカニズムを解き明かす鍵になる、ということがわかりました。

自閉症の研究者が見出したのは、寄生虫や腸内細菌叢と、脳の慢性炎症などの免疫異常が絡み合っているという事実でした。

これらは、自己免疫疾患やアレルギー、慢性疲労症候群など、他の多くの病気と関わっている可能性さえあるのです。

世界の見え方が変わる本、寄生虫なき病を、自閉症を軸に簡単に紹介しますが、ぜひとも自分で読んでほしい一冊です。(ちょっとわかりにくかったのでタイトル変えました。)

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光トポグラフィーによる前頭前野の脳血流の検査でADHDを80%判定できる

治医科大の門田行史講師らの研究によると、脳血流を測定すればADHDを8割の精度で判別できるそうです。

ADHD、脳血流から判定 診断精度8割 中大など開発 - ニュース - アピタル(医療・健康) はてなブックマーク - ADHD、脳血流から判定 診断精度8割 中大など開発 - ニュース - アピタル(医療・健康)

[医学部] 光トポを用いたADHDの客観的診断法の基礎を確立多施設の大規模による検証へ|2015年度|研究情報|お知らせ|自治医科大学

光トポグラフィを用いたADHDの客観的診断方法の基礎を確立-自治医大 - QLifePro 医療ニュース はてなブックマーク - 光トポグラフィを用いたADHDの客観的診断方法の基礎を確立-自治医大 - QLifePro 医療ニュース

ADHDを脳血流測定で判別する新技術 NHKニュース はてなブックマーク - ADHDを脳血流測定で判別する新技術 NHKニュース

ADHDの原因の一つは、行動を制御するのに使われる、脳の前頭前野の血流不足だと言われています。

実験では、ADHDの子ども30人、定型発達の子ども30人に、指定された画像が現れた時だけスイッチを押すゲームをさせました。

脳の血流に起きる変化を光トポグラフィーで測定すると、定型発達の子どもはゲームをした時に前頭前野の血流が増えるのに対して、ADHDの子の80%はほとんど変化がなかったそうです。

現時点では80%の精度ということで物足りない印象がありますが、精度が上がれば診断補助ツールにもなりうるとのこと。

この研究チームは昨年も、薬を服用するADHDの子供ら約50人に、同じ実験をしたところ、光トポグラフィーの測定で、脳の前頭前野や頭頂葉で血流が増えていることがわかり、薬の効果が確認できた、ということを発表していました。

ADHD薬の効果、脳の血流で正確に把握 自治医大と中央大  :日本経済新聞 はてなブックマーク - ADHD薬の効果、脳の血流で正確に把握 自治医大と中央大  :日本経済新聞

光トポグラフィー(NIRS)とは、、身体に害のない近赤外光を使用して脳の血流量の変化パターンを可視化する装置です。すでにうつ病、躁うつ病、統合失調症を見分けるのに使われています。

うつ病・躁うつ病・統合失調症を見分ける光トポグラフィ検査
光トポグラフィ検査はうつ病・躁うつ病、統合失調症を6-8割の確率で見分けられるそうです

ADHDを脳画像で診断する、というのは、すでに10年以上前から、アメリカのダニエル・エイメン先生らが試みていることですが、ようやく時代が追いついてきたのかもしれませんね。

脳血流に明らかな違いがあるという事実は、ADHDがときには医療介入が必要な現実の問題であることを如実に物語っています。

脳画像診断が明らかにした「わかっているのにできない」脳
ダニエル・エイメン博士のADHDの本「わかっていてもできない脳」から、ADHDは決して怠けではなく、脳画像診断で異常がわかることを説明しています。