ADHDの治療に効果のある薬のまとめ(適応外処方も含む)

ADHD(注意欠如・多動症/注意欠陥・多動性障害)の治療に使われる薬は、日本国内で適応があるのは、現時点(2017年4月)ではコンサータとストラテラ、そしてインチュニプの3つだけ(インチュニブは小児のみ)です。

しかし経験ある医師たちは、適応外処方といった方法も用いつつ、そのほかのいろいろな薬もADHDに効果があることに気づいています。また諸外国では、さらに多くの薬がADHDの適応を取得しています。

それで、インターネット上の医療情報に関するサイトを調べて、ADHDに効果があると言われる薬を集めてみました。それぞれ、参照元のサイトからの引用も含めて、なぜADHDに効果があるのか、という点も説明しています。

わたしは専門家ではないので、医療情報として活用する際は、必ずリンク先の元情報を参照し、他の文献なども詳しく調べてください。また自分で薬を選んだりせず、必ず医師の指示に従ってください。

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「時間感覚の障害」としてのADHD―時の流れを歪ませるのはドーパミンだった?

実験でもADHDの子供が時間を計るのはとても難しいという結果が出ている。そのような子供たちの時間の感じ方は他の子供とは違っているらしい。

…ADHDが時間感覚の障害なら、子供と時間の関係を変えられれば、ADHDの症状を減らせるのではないだろうか。(p27-38)

れは、脳の中の時間旅行 : なぜ時間はワープするのかという本にあるADHDの時間感覚についての説明です。ADHDは不注意・多動・衝動性をはじめ、さまざまな症状が表れる発達障害です。

ADHDの研究者、星野仁彦先生は、その症状のひとつとして、定型発達者と時間の感覚が違うのではないか、という点を指摘していました。

ADHDの時間感覚の障害は、計画が立てられない、自制できないなど、他のさまざまな苦悩の原因になっている可能性がある、という点も以前の記事で扱いました

そのときは、ADHDの時間感覚については、資料が少なくてはっきりとしたことは言えないとしていました。ところが最近ふと手に取ったこの本に、まさにその話題が書かれていたのです。

ADHDは「時間感覚の障害」とみなすことさえできるといいます。なぜそうした症状が起こるのか、という点のヒントも書かれていました。

ADHDにはどのような時間感覚の障害が見られるのでしょうか。過去や未来をどうとらえているのでしょうか。これらの点をもう一度考察したいと思います。

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「木の部屋」で子どもの疲労回復・集中力維持効果―疲労学会で発表

成27年5月15日・16日に山口県で開催された「第11回 日本疲労学会総会・学術集会」で、「木の部屋」に子どもの精神的疲労の緩和効果があることが発表されたそうです。

理化学研究所の水野敬研究員らが「子どもにおける木質内装空間の抗疲労効果」として扱いました。

疲れを癒し集中力を高める「木の子ども部屋」[PR] | 今知っておきたい!住宅選び、“共働き視点” | 日経DUAL はてなブックマーク - 疲れを癒し集中力を高める「木の子ども部屋」[PR] | 今知っておきたい!住宅選び、“共働き視点” | 日経DUAL

共同研究成果に関する紹介記事が発信されました | 大阪市立大学 健康科学イノベーションセンター はてなブックマーク - 共同研究成果に関する紹介記事が発信されました | 大阪市立大学 健康科学イノベーションセンター

神戸新聞NEXT|三木|「より長い睡眠心掛けて」 脳科学の専門家が講演 三木中 はてなブックマーク - 神戸新聞NEXT|三木|「より長い睡眠心掛けて」 脳科学の専門家が講演 三木中

大阪市立大学と理化学研究所、積水ハウスは、2014年8月に、小学5年生から中学3年生の31名を対象に、本物の木で作った「木の部屋」と別の材質の「白い部屋」の抗疲労効果の違いを調べました。

すると、次のようなことが分かりました。

■疲労回復効果:
疲労感には明確な差がなかったものの、木の部屋で課題をこなした後だけ副交感神経の活動が上昇しており、疲労回復効果が高かった。

■認知機能維持:
注意力の低下が抑えられる効果が認められ、これは脳の前頭前野の活性が維持されるためと考えられる。

木の部屋のどの部分が、これらの効果をもたらしたのかは突き止められていませんが、木材を部屋全体の4~6割程度用い、木の癒やし効果を効果的に活用することが勧められています。

ちなみに2006年に約2000名の小中学生を対象に行った疲労の実態調査では、小学4年生から6年生の9%、中学生の19%が1カ月以上続く疲労状態にあり、子どもの疲労が深刻な状況であることがわかっています。

姿が見える,声が聞こえる,リアルな幻覚を伴うイマジナリーフレンド現象の研究

「わたしには、空想の友達の姿がはっきり見えるし、声も聞こえる」。

イマジナリーフレンド(IF)、つまり空想の友達現象に関する研究でしばしば話題に上るのが、当事者(IF保持者)の訴えるそのリアルさです。日本の研究者である麻生武博士は、著書ファンタジーと現実 (認識と文化)の中でこう述べています。

その興味深い特徴は、その“実在性(リアリティ)”にある。それは極めてリアルであり、しばしばその声が聞こえ、姿が見え、時には手で触ることもできるようにも感じられる。(p204)

これは比喩ではありません。イマジナリーフレンドを持つ人のうち、すべてではないものの、少なくとも一部は、実際に空想の友達の姿が見えたり、その声が聞こえたり、触れることもできたりすると述べます。

特に、声が聞こえる、というタイプの人は書籍に例として挙げられていることが多く、この中では一番多いのかもしれません。もちろん「聞こえるような気がする」「声を想像できる」という意味ではなく、はっきりと外から聞こえるのです。

イマジナリーフレンドという概念そのものは、こうしたリアルな感覚を伴わない人も含む、幅広い概念です。リアルな感覚を経験するタイプの人たちは、IF保持者のうちどのくらいの割合を占めるのかを調べた研究は、今のところ知りません。

この記事では、そうしたあまり理解されることのないリアルな感覚について、オリヴァー・サックス先生の名著見てしまう人びと:幻覚の脳科学からさまざまな例を示したいと思います。

まず子どものイマジナリーフレンドの幻覚について扱い、続いて大人のイマジナリーフレンドの幻聴、幻視、幻触を扱うので、それぞれご自分の興味のあるところから読んでください。

※イマジナリーフレンドは、学術的にはイマジナリーコンパニオン(想像上の仲間)として知られています。しかしインターネット上ではイマジナリーフレンドの表記のほうがはるかに一般的なので、この記事ではこちらを用います。

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線維筋痛症と自閉スペクトラム症には免疫細胞ミクログリアの活性化が関係している?

性疼痛と自閉症には、どちらも脳の免疫細胞であるミクログリアの活性化が関係しているというニュースがあったので、関連情報を調べてみました。

慢性的な「痛み」の裏に自閉症と共通した仕組み、脳内麻薬をうまく働かなくしている | Medエッジ はてなブックマーク - 慢性的な「痛み」の裏に自閉症と共通した仕組み、脳内麻薬をうまく働かなくしている | Medエッジ

線維筋痛症とミクログリアの関係、自閉スペクトラム症とミクログリアの関係について、それぞれ最近のニュースを調べた上で、両者の関係について考察しています。

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