大人の発達障害を見分ける10のチェックポイント―キーワードは「代償」と「誤学習」

どもの発達障害は、近年よく知られるようになってきました。しかし、大人の発達障害はまだまだ認知度が低く、ただの変わった人として敬遠されたり、厄介な人と誤解されたりすることが多いように思います。

というのも、大人の発達障害の場合、子どもの発達障害とは異なる特徴があるからだ、と述べるのは、長年、発達障害の親子を見てきた杉山登志郎先生です。

キーワードは代償である。つまり、凸凹レベルであっても、凸凹レベルであればなおのこと、健常と呼ばれている人々とは異なった戦略で、いわば脳の中にバイパスを作って、適応を計るということをおこなっている。(p223)

大人の発達障害の人たちは、発達障害に対する配慮などない時代に育ってきました。

そのため、「代償」により、自分なりの生存戦略を身に着けていて、一見子どもの発達障害の特徴とは真反対に思えるようなスキルを身に着けていることもしばしばです。

あるいは、自分の独特な特性のために、定型発達の人たちとは違った観点から世の中を見て、常識からずれた「誤学習」をしてしまっていることもあります。

具体的に、どのようにして、大人の発達障害を見分けることができるのか、杉山登志郎先生が説明する10のチェックポイントを 発達障害のいま (講談社現代新書)という本からまとめてみたいと思います。

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なぜあの人は無意味な習慣をやめないのか―安心する儀式としての強迫行為

■効いているか分からない高いサプリをずっと飲んでいる
■布団たたきは意味がないと言われたが何となく続けている
■星占いなんて信じていないのに気になって毎朝見てしまう
■新製品が出ると必要ないのにまた買ってしまう
■得るものがない飲み会に毎月知り合いのよしみで出席している

なたの身近に、明らかに無意味な習慣をだらだらと続けている人はいませんか。あるいは自分がそのような実りのない習慣を何か続けているでしょうか。

こうした、無駄だとわかっているのにやめられない習慣には、「強迫」という概念が関係しています。強迫とは、衝動に駆り立てられて、理由もないのに繰り返し同じことをやってしまうことです。

強迫行為は、無意味な習慣とどのように深く関わっているのでしょうか。無意味な習慣から抜け出すには、どうすればいいのでしょうか。

図解やさしくわかる強迫性障害などの強迫性障害の資料から考えてみたいと思います。

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わかっているのにやめられない強迫性障害―不安や心配で疲れ果てる病気の原因と治療法

■完璧にやりとげないと気が済まない
■だれかを傷つけてしまわないか心配でたまらない
■ミスが怖くて何度メールやレポートを確認しても安心できない
■後悔することが怖くて、将来を心配するあまり動けない
■ばい菌や化学物質、放射性物質が怖くて生活できない
■自分でも変だと思っているのに、やめたいのにやめられない

のような不安・心配・恐怖のため疲れ果ててしまって、日常生活が成り立たなくなることがありますか? それはもしかすると強迫性障害(OCD)かもしれません。

OCDは、従来、几帳面すぎる性格や心の問題だと考えられていましたが、実際には、性格とはあまり関係がない脳の病気だとわかってきました。

OCDの特徴の中には、他の病気と間違えやすい部分もあり、たとえば慢性疲労症候群の一部には強迫性障害と似たメカニズムで病気が悪化している人がいるようですし、統合失調症化学物質過敏症などとの区別も必要です。

そうした他の病気との関わりも含め、このエントリでは、OCDの原因や治療法について、強迫性障害に悩む人の気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)や、そのほかの専門的な本を参考にまとめてみました。

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脳脊髄液減少症の保険適用の署名17万人提出―自分も患者だった大平医師の闘病談も

脊髄液減少症の2016年の保険適用を目指して医師たちが動いているというニュースが以前にありましたが、患者たちによる活発な署名活動も行われていて、17万人以上の署名が厚生労働省に提出されたそうです。

脳脊髄液減少症:「髄液漏れ、保険適用に」 闘病の医師、署名提出 患者救済訴え - 毎日新聞 はてなブックマーク - 脳脊髄液減少症:「髄液漏れ、保険適用に」 闘病の医師、署名提出 患者救済訴え - 毎日新聞

今回のニュースでは、脳脊髄液減少症の治療によって回復した、患者でもあり医師でもある宮城県の内科医大平(おおだいら)千秋先生の闘病の話も載せられていました。

大平先生は、1997年、ちょっとした追突事故のあと、「体がフワフワする。ただごとじゃない」という状態に。

単なるむち打ち症と考えていましたが、体調はどんどん悪化し、猛烈な頭痛などのため、2001年には自殺を思いつめて精神科に入院するまでになりました。

2003年に、むち打ち症の患者団体から、脳脊髄液減少症と篠永正道先生のことを教えられ、受診したところ、ブラッドパッチ療法によって「みるみる視界が明るくなって効果を実感した。うれしくてボロボロと涙が出て……」という大きな回復を味わったそうです。

ブラッドパッチ療法の効果については、研究班による最近の調査では、90%の患者に効果があるという結果が得られていました。

髄液漏れ治療:患部血液注射、9割有効 359例分析 - 毎日新聞 はてなブックマーク - 髄液漏れ治療:患部血液注射、9割有効 359例分析 - 毎日新聞

ブラッドパッチをしたのは336例。結果は、治癒33.1%、軽快57.1%、不変9.5%、悪化0.3%。

大平先生は、自身も医者ながら脳脊髄液減少症を知りませんでしたが、今は啓蒙に努めていて、今回の署名活動でも率先して、署名を厚生労働省に渡す役割を担われたようです。

大平先生の次の言葉には、「医師」でもあり「患者」でもあるという特異な背景がよく反映されていると思います。

「自分と同じように、この病気と分からぬまま地獄のような苦しみに耐えている人たちがいる。この病気の存在を広く知ってもらいたい」

「医師が健康保険の対象でない治療に懐疑的になる気持ちは私にも分かる。保険適用となれば、そんな医師たちの態度は一変する。そうすれば多くの患者が救われる」

患者だからこそ、脳脊髄液減少症の苦しみがわかる。そして医師だからこそ、保険適用されることの意義がよくわかる。そんな実感がこもっていますね。

医師たちのほうでも脳脊髄液減少症の保険適用を目指しているというニュースについてはこちらをご覧ください。

2016年春に脳脊髄液減少症の保険適用を目指す―厚生労働省研究班が発表
脳脊髄液減少症の研究班によると2016年春の保険適用を目指しているそうです。

大平千秋先生のクリニックはこちら。

大冨胃腸科内科の案内 はてなブックマーク - 大冨胃腸科内科の案内

脳脊髄液減少症は低髄液圧症候群として海外でも研究されてきた歴史があり、先日はアメリカの医師Schievink MDの動画を、日本語字幕をつけてアップしてくださった方がいました。

字幕が表示されない場合は設定をオンにしてください。日本でのブラッドパッチ保険適応が進むよう祈りながら翻訳してくださったとのこと。

https://www.youtube.com/watch?v=YLcWiqiYj74&feature=youtu.be https://www.youtube.com/watch?v=AXQRC0oJLNg https://www.youtube.com/watch?v=gVSCx1XcgRQ https://www.youtube.com/watch?v=FBWZUA5rRug

【1/15~1/20】NHKきょうの健康で「子どもの発達障害 徹底解説」(自閉症・ADHD・学習障害)

2016年1/15から1/20にかけて、NHKきょうの健康で「子どもの発達障害 徹底解説」が放送されます。

放送カレンダーによると、15,16,18日は自閉症スペクトラム(ASD)、19日は注意欠陥多動性障害(ADHD)、20日は学習障害(LD)が扱われるようです。

講師は、お茶の水大学大学院の榊原洋一教授です。榊原先生は、子どもの発達障害に関係するわかりやすい本をたくさん書いておられる方です。

お茶の水女子大学 榊原研究室 はてなブックマーク - お茶の水女子大学 榊原研究室

その前の週の8日から14日は、このブログでもよく名前が出てくる、国立精神神経センターの三島和夫先生による「睡眠の悩み これで解決」が放送されるので、こちらも興味のある方はご覧ください。