「ぼくが消えないうちに」―忘れられた空想の友だちが大切な友情を取り戻す物語

「あのね、こういうわけ。すっごく想像力が豊かな子どもたちが、頭のなかであたしたちを夢見るの。

そして、あんたやあたしが生まれ、その子と大の仲良しになり、なにもかもとってもすてきで、うまくいく。

でも、子どもたちは大きくなるにつれて、そんなことには興味がなくなり、やがてあたしたちは忘れられてしまう。

そしたら、あたしたちはどんどん薄くなって、消えてしまうの」(p137)

の中で創りだした世界って、どこまでが本物で、どこまでが空想なんだろう?

想像力豊かな人は、みんな、何度もそんなふうに思ったことがあると思います。

現実の世界と同じほど、空想の世界も生き生きしている。現実に暮らす立体的な人たちと同じほど、空想の世界に暮らす人たちも生気にあふれている。

こんなに本物らしいなら、実体があってもなくても、大して変わりないんじゃないだろうか。はるか昔に死んで忘れ去られた人と、今、自分の想像力を通して生きている人だったら、どちらがより現実的な存在なのだろう。そんなことを考えるかもしれません。

今回読んだ本、ぼくが消えないうちに (ポプラせかいの文学)(原題 The Imaginary)は、そんな想像力豊かな子どもが創り出す、空想の友だちが主人公の児童文学です。

世にも珍しい、子どもの空想の友だち、イマジナリーフレンド目線で語られる、イマジナリーフレンドたちの世界を描いた、とても不思議で、どこか切ない名作でした。

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無自覚の「潜在的睡眠不足」(PSD)が内分泌・代謝機能に慢性的な影響―子どもの疲労と関係する調査も

立精神・神経医療研究センター(NCNP)の北村真吾先生、三島和夫先生らのグループによる研究で、多くの人が自覚できない睡眠不足を抱えていて、糖代謝、細胞代謝、ストレス応答など内分泌機能が影響を受けていることがわかりました。

『潜在的睡眠不足』の解消が内分泌機能改善につながることを明らかに | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

無自覚な睡眠不足の解消が内分泌機能の改善につながる-NCNP - QLifePro 医療ニュース

潜在的睡眠不足は平均1時間、健康にも影響- 【あなたの健康百科】 | 医療介護CBnews l

第62回 眠くない寝不足「潜在的睡眠不足」の怖さ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

自覚なし…“隠れ睡眠不足”あるかも 20代男性で1時間程度(1/2ページ) - 産経ニュース

研究チームは、この無自覚の睡眠不足を「潜在的睡眠不足」(potential sleep debt)と名づけて、生活習慣病などさまざまな病気のリスクになると警鐘を鳴らしています。

また、潜在的睡眠不足が子どもの健康にも影響を及ぼしていることを示す、大阪市大の水野先生の調査も同時期に発表されていたので、潜在的睡眠不足と子どもの慢性疲労との関わりについても取り上げます。

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生まれつき敏感な子ども「HSP」とは? 繊細で疲れやすく創造性豊かな人たち

■光や音、匂い、そのほかのさまざまな感覚に人一倍敏感
■場の空気や他の人の気持ちを読みとることが得意
■人より深く考え、呑み込みが早いと言われる
■感受性が強すぎるせいで刺激に圧倒されて疲れ果てることがある
■子どものころから空想の友だちなど不思議な体験をしてきた

なたはこのような、人一倍強い感受性の持ち主ですか? あるいは、もしかすると、あなたのお子さんがこのリストに当てはまるでしょうか。

もしそうなら、あなたやお子さんはHSP (Highly Sensitive Person)、つまり「人一倍敏感な人」や、HSC (Highly Sensitive Child)、つまり「人一倍敏感な子ども」と呼ばれる生まれつきの感受性の強さを持っているのかもしれません。

生まれつきの感受性の強さは、優れた才能につながることがあります。HSPの人は人の心をつかむコミュニケーション力に長けていますし、優れた芸術家や科学者の中には、HSPの繊細な感性を生かして成功した人が少なくないとも言われています。

しかし一方で、優れた感受性の強さのために、人混みやイベントで疲れやすかったり、学校で強いストレスを感じて不登校になったり、果ては慢性疲労症候群解離性障害といった心身の問題を抱えることもあります。

HSPとはいったいどんな性質なのでしょうか。しばしば混同されるアスペルガー症候群の感覚過敏とはどこが違うのでしょうか。やはり感受性が強いADHDとの間にはどんな関わりがあるのでしょうか。どんなリスクまた可能性を持っているのでしょうか。

HSPという概念を提唱したエレイン・N・アーロン博士ひといちばい敏感な子や、そのほかの関連する資料から、HSPについてわかりうることを広範囲にまとめてみました。

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自閉スペクトラム症(ASD)の子どもの視覚的思考力とボトムアップ処理のメカニズムが解明!

覚的思考力が高い自閉スペクトラム症(ASD)の子どもの脳の特徴が、金沢大学 子どものこころの発達研究センターとモントリオール大学の共同研究プロジェクトで明らかにされました。

世界初! 自閉スペクトラム症児の視覚類推能力に関わる脳の特徴を捉える | 金沢大学 はてなブックマーク - 世界初! 自閉スペクトラム症児の視覚類推能力に関わる脳の特徴を捉える | 金沢大学

 自閉スペクトラム症児の視覚類推能力に関わる脳の特徴明らかに-金沢大 - QLifePro 医療ニュース

ASD児の視覚類推能力に新知見|QLifePro 医療ニュース|医療情報サイト

その視覚的能力の高さは、脳の視覚野につながるボトムアップ型の情報処理と関連している多様な個性の一つであることがわかったそうです。

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【10/11】トラウマ研究の権威ヴァン・デア・コーク博士の本「身体はトラウマを記録する」が発売

ラウマ研究の世界的権威であり、このサイトでも取り上げた発達性トラウマ障害(DTD)サバイバル脳といった斬新な概念を提唱したことで知られる、ボストン大学医学部のヴァン・デア・コーク博士の本身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法が来月2016年10月11日に出版されます。

楽天ブックスの本書のページによると出版社である紀伊國屋書店からの内容紹介は次のようになっています。

私たちは何よりもまず、患者が現在をしっかりと思う存分生きるのを助けなくてはならないーー世界的第一人者が、トラウマによる脳の改変のメカニズムを解き明かし、薬物療法や従来の心理療法の限界と、EMDR、ニューロフィードバック、内的家族システム療法、PBSP療法、ヨーガ、演劇など、身体志向のさまざまな治療法の効果を紹介する、全米ベストセラー。トラウマの臨床と研究を牽引してきたヴァン・デア・コーク博士の集大成。

ヴァン・デア・コーク博士は2011年に来日し、「東日本大震災とトラウマ」をテーマにした講演を行うなど、日本の研究者との交流も盛んです。

これまでサイコロジカル・トラウマトラウマティック・ストレス―PTSDおよびトラウマ反応の臨床と研究のすべてが邦訳されていますが、今回の本は、それらから10年以上を経ての「集大成」で、充実した内容を期待できそうです。

日本のトラウマ研究の権威である杉山登志郎先生も、この本の解説の中で、こう述べておられます。

■本書を通して私は、被虐待児とその親の臨床の中で疑問を感じつつそのままになっていた問題や、断片的な理解のままになっていた問題のほぼすべてに、明確な回答を与えられ、視野が何倍にも広がったような体験をした。

本書は日本でも、トラウマに向き合わざるを得ない人々にとって信頼できるテキストとなるだろう。--杉山登志郎(「解説の試み」より)

タイトルでも示されているとおり、トラウマが単なる心の問題ではなく、身体的な影響をもたらすものであり、心理療法だけでなく、身体に働きかけるアプローチの有効性も説明する本となっているようです。

発達性トラウマ障害(DTD)にみられるような、解離症状や重い身体面の不調を抱える人にとっても参考になる一冊だと思われます。

価格は高めの本ですが、トラウマ研究に関心がある人にとって、間違いなく読んでみる価値のある一冊だといえそうです。

▼参考リンク
解説・書評など

『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』 - HONZ はてなブックマーク - 『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』 - HONZ

杉山登志郎先生による解説の全文。

人はどうやって「トラウマ」を克服するのか | 今週のHONZ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 はてなブックマーク - 人はどうやって「トラウマ」を克服するのか | 今週のHONZ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

本書の原題は、The Body Keeps the Score: Brain, Mind, and Body in the Healing of Traumaだ。Amazon.comの書誌ページを見ると、本邦訳書の刊行時点で、原書には900件近いレビューが寄せられていて、しかもその評価のアベレージはなんと4.8である。

本書が、専門家や患者から、そしておそらくは一般読者からも、絶大なる支持を得ていることが、その数字より窺えるだろう。

ヴァン・デア・コーク先生の提唱した発達性トラウマ障害についてのこのブログでの解説はこちら。この本の内容も追加していっています。

発達性トラウマ障害(DTD)の10の特徴―難治性で多重診断される発達障害,睡眠障害,慢性疲労,双極II型などの正体
子ども時代のトラウマは従来の発達障害よりもさらに深刻な影響を生涯にわたってもたらす…。トラウマ研究の世界的権威ヴァン・デア・コーク博士が提唱した「発達性トラウマ障害」(DTD)とい

この本そのものの感想も書きました。

身体に刻まれた「発達性トラウマ」―幾多の診断名に覆い隠された真実を暴く
世界的なトラウマ研究の第一人者ベッセル・ヴァン・デア・コークによる「身体はトラウマを記録する」から、著者の人柄にも思いを馳せつつ、いかにして「発達性トラウマ」が発見されたのかという