HSPの人が知っておきたい右脳の役割―無意識に影響している愛着,解離,失われた記憶

HSCにさまざまなタイプがある第2の理由は、脳内の「行動抑制システム」にヒントがあります。

このシステムは、どの人の脳にもありますが、人一倍敏感な人の場合、特に強力で活発に働いていると考えられ、敏感性の原因を示す科学モデルにもなっています。

このシステムは、脳の右半球(前頭部皮質という思考をつかさどる部分)と関係しており、右脳の電気活動が活発な赤ん坊が、HSCになりやすいといわれています。(p52)

HSPの提唱者のエレイン・アーロンは、ひといちばい敏感な子の中でこのように書いています。

HSC(ひといちばい敏感な子ども)になりやすいのは、「右脳の電気活動が活発な赤ん坊」である、ということは、実に興味深い事実です。

かつて「論理的な左脳人間」「芸術的な右脳人間」、「左脳は男性脳」「右脳は女性脳」といったステレオタイプがメディアでもてはやされました。現在ではこれらは極端すぎる神経神話であり、科学的事実ではないことが知られています。

しかし、左脳と右脳には異なる役割があるのは確かで、生まれつき右脳が活発であることは、HSPの発達に深く関与しているようです。

HSPの子どもによく見られるコミュニケーション能力の高さや、のみこみの良さ、直感の鋭さ、さらには解離傾向の強さなどは、いずれも右脳の働きが関与して成立するものでしょう。

この記事では、現代の科学でわかっている左脳と右脳の特徴や、それぞれの記憶システムの違い、そしてHSPの発達に及ぼす影響について考えてみたいと思います。

またHSPがよく経験する胎内記憶、第六感、デジャヴュ、前世の記憶といったスピリチュアル体験について、記憶の科学という見地から分析していきます。

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文化結合症候群として考えるイマジナリーフレンド―時代や文化を取り込んで反映する解離現象

日、精神科医の林公一先生による、イマジナリーコンパニオン(IC)についての詳しい記事がアップされていました。子どものICの話題を中心に、青年期以降も残るICについて詳しい事例が紹介されています。

子どもにだけ見える「見えない友達」 | Dr.林のこころと脳と病と健康 | 林公一 | 毎日新聞「医療プレミア」

興味深い事例を集めた記事なので、ICに興味のある方はぜひご覧ください。

この記事をある方に紹介したところ、近年このようなイマジナリーコンパニオンを持つ人が増えているのだろうか、と訊かれたので、わたしの考えを簡単にメモしておきたいと思います。

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【Q&A】実はあなたにも身近な「解離」とは何なのかを知る簡単なまとめ

のブログでは「解離」という現象についてさまざまな観点から扱ってきました。

「解離」というと、自分には関係ない特殊な現象だと考えている人が多いのではないかと思いますが、決してそうではありません。

「解離」はトラウマ被害者だけに関わる現象ではなく、わたしたち人間、それどころかほとんどの動物が経験する、とても普遍的な生物学的現象です。

トラウマ経験に限らず、ストレスの多い環境のせいであれ、はたまた身体的疾患や交通事故の後遺症のせいであれ、感覚刺激が過剰になる人はだれでも「解離」を頻繁に経験しています。

解離という概念を知らなければ説明しようがない症状はとても多くあります。特に発達障害やアダルトチルドレンの当事者が解離という概念について知らずにいるのはもったいないと思います。

この記事では、ブログで扱ってきた「解離」についての話題を、Q&A形式で簡潔にまとめました。より詳しい記事に飛べるリンク集にもなっています。

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解離を別の反応で置き換えて意識を「今ここ」に保つための実践的ツールボックス

の記事は、身体志向のセラピーによる解離の治療について考えた以下の記事の補足です。

「からだの記憶」の治療法―解離と慢性疲労のための身体志向のトラウマセラピー
解離やPTSDは「からだの記憶」によって引き起こされる「からだ」を土台として生物学的な現象である、という理解にもとづき、身体志向のトラウマ・セラピーについて考察しました。

さまざまなトリガーによって解離しそうになったときに、また慢性疲労や慢性疼痛などの症状が解離反応の一部として生じている場合に、他の別の方法で置き換えて解離を防ぎ、「今ここ」にとどまるためのアイデアを集めました。

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「からだの記憶」の治療法―解離と慢性疲労のための身体志向のトラウマセラピー

「ほとんどの人は」とラヴィーンが指摘するように、「トラウマを〈精神的な〉問題、さらには〈脳の病気〉だと考えている。しかし、トラウマはからだの中にも生じる何かなのである」。

実際に、トラウマが最初に、真っ先にからだに生じることをピーターは示している。トラウマに関連している精神状態は重要ではあるけれども、二次的なものである。からだから始まり、こころが後に続くのだ、と彼は言う。

したがって、知性や情動さえも関与させる「対話による療法」では十分に深いところまで到達しないのである。(p xii)

れは、身体に閉じ込められたトラウマ:ソマティック・エクスペリエンシングによる最新のトラウマ・ケアのまえがきに寄せられたカナダのサイコセラピスト ガボール・マテの言葉です。

ガボール・マテはわたしにとって重要な気づきをくれた医師でした。彼のことを知ったのは、慢性疲労症候群(CFS)の専門医である三浦一樹先生のおかげです。

外旭川サテライトクリニックの三浦先生は、こちらの記事の中で、慢性疲労の原因を知るための本として、ガボール・マテの身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価を勧めていました。

当時、わたしは愛着と解離について学びはじめたばかりでしたが、ガボール・マテは、精神神経免疫学の知見を通して、これまで「こころ」の問題として知られていたものが、慢性疲労や慢性疼痛、自己免疫疾患などの「からだ」の症状として現れる理由を解き明かしてくれました。

この本の中で、ガボール・マテは、その原因を失感情症や解離と結びつけています。これまで愛着や解離を心理的な反応だと思いこんでいたわたしに、生物学的な観点を与えてくれたすばらしい本です。(p363)

そのガボール・マテが、解離と不動状態、そして慢性疲労が「からだの記憶」によってもたらされる生物学的現象であることを説明したピーター・ラヴィーンの身体に閉じ込められたトラウマのまえがきを書いていたことには、運命的な邂逅を感じます。

ガボール・マテは、「トラウマに関連している精神状態は重要ではあるけれども、二次的なものである。からだから始まり、こころが後に続くのだ」というラヴィーンの意見に賛同しています。

それゆえ、『知性や情動さえも関与させる「対話による療法」では十分に深いところまで到達しない』と言います。身体に刻まれたトラウマを治療するには、カウンセリングのような心理療法ではなく、「からだ」を対象とした身体志向の治療が必要なのです。

身体志向のトラウマ・セラピーは、あまり馴染みがないかもしれませんが、その分野に通じているセラピストは日本国内でも少数ながら見つけることができます。

たとえば、ラヴィーンが考案したソマティック・エクスペリエンス(SE)をはじめ、近年話題になっているマインドフルネス、ハコミ・メソッドボディマインド・センタリング(BMC)、アレクサンダー・テクニークなど、身体志向のトラウマセラビーにはさまざまなものがあります。

この記事では、一つずつ詳しく取り上げる代わりに、その根底に共通する考え方に焦点を当て、トラウマ障害に関わる「からだの記憶」とは何か、身体志向のセラピーで大事なポイントは何か、という点を見ていきたいと思います。

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